Contenders emerge at Four Continents
By PJ Kwong
February 10, 2013
四大陸選手権は、世界フィギュア前哨戦として、トップ選手が見られる最後の機会を
与えてくれるための大会であるはずだった。ところが蓋を開けてみれば、大阪での大会は
どうやら、3月の重賞レースメダル争いをするスケーターの人数を増やしてしまう大会と
なってしまったようだ。
ケヴィン・レイノルズーーカナダ選手権の銀メダリストは、他のもっと厳しい競技会と比べて
比較的ゆるい四大陸選手権で、男子シングルの優勝をさらったことにより、世界フィギュア
メダル争いの大きな輪の中に、一気に飛び込んでくることになった。
レイノルズは、羽生結弦と高橋大輔の両方を、彼らのホームグラウンドで打ち負かしたのだ。
羽生も、世界フィギュア2連覇中のパトリック・チャンと前世界フィギュア王者である高橋大輔
の両方を倒している。
レイノルズが2人を倒したーー但し、こんなことは二度と起こらないだろうなどと単純に言い切
れないのは明らかだーー2度あることは3度あると言うではないか・・。
カナダ選手権を観戦していた時、ケヴィンに関して2点、心打たれたことがある;
1.パフォーマンスのクオリティが、かつてないほど向上していたこと。その努力の跡が見える。
2.いくつかの要素で、今までいかに過小評価され続けてきたかということ。
彼がトップレベルの選手になるのに、そう時間はかからないだろうと感じた。
但し、四大陸選手権という大会のレベルや、ショートが6位だったことを考えれば、まだまだ
かなとも思う。
レイノルズは、3本のクワドを含む、ほぼ完璧と言えるフリーの演技で1位となり、ショートでの
6位から、一気にトップへと躍り出た。
羽生結弦は、ショートで首位に立ったものの、最終順位は2位となった。
2012年のジュニアチャンピオンである中国のハン・ヤンは、四大陸選手権で2年連続の
銅メダリストとなった。
全米選手権を観戦しながら、新チャンピオンであるマックス・アーロンが、もしかしたら
偶然優勝できてしまった 『一発屋』 なのではないかと思っていた。
しかし彼はどうやら、フリーにとても強いスケーターであるらしいことが判った。というのは
今大会、ショートで10位だったにも拘らず、フリーで2位となり、総合4位で終えるという
実力を見せ付けられたからだ。
