私の場合、前世を意識的に 『見よう』 と思わない限り勝手に見えることはない。
なので、見るための苦労はあっても、自分の意志で見る人を決め、気の向いた時に見る気ままさはある。
今回も、馴染みにしている美容院の、新人アシスタントさんを見てみようと思いたった。
その店は、オーナーが以前雇われていた店を辞め、念願の独立を果たして3年になる。
オーナーの腕に惚れた私は、遠くなった今も通っている。
しかし、雇われていた時とはまた違う苦労があるだろうことは、アシスタントやスタイリストの卵の顔ぶれが、頻繁に変わることでも想像できる。
そんな中、20歳そこそこの、その新人女性アシスタントさんは、入社して2ヶ月に満たないのに、堂々としていて、洗髪などとても上手なことに驚かされた。
会話もそつなく、記憶力も良いーーと感心しきりだったがふと、何だろうこの空気は・・とーー
ーー整った和風の顔立ちーー平安女性のような・・しかし雰囲気は、優美だけれどきりっとした印象ーー
言葉で表現するのは難しいが、何か即物的でない柔らかな空気感が漂っている感じ。
実は以前、オーナーの前世を見たことがある。勿論本人は知らないーー言ったら、頭がおかしいと思われるだろうから・・(;^_^A
その時、悟られないようにあることを確認していて、その際、オーナーの美容師という今生での職業に、変則的だが前世が関係していると思えたこと、また、前世の趣味を引き摺っていることも発見していたーー
ーーさて、今回は、何か引き摺っているものがあるのか、あるいは今生と全く関係のない前世なのかーー
洗髪されている間に意識を集中させ始めると、見えてきたのは、紫のちりめんの袴 を履いた
女性 の足元だった・・・

