処刑部屋と思われる狭い部屋の入り口に、ひとりの 少女 が立っていた。
ーー銀色の、カールした長い髪を後ろで束ねている。
瞳の大きい、とても愛らしい顔をした少女は、15~16歳ぐらいか---
はた目にもわかるほど、がたがたと震えていた。
処刑人である前世の男性は、38歳---そう教えられた。
時代は、11~12世紀のヨーロッパ。
いったい少女は、何故、処刑される運命となってしまったのか---
そこまで知ることはできなかったし、実際の処刑の瞬間が見えたわけでもない。
ただ、処刑人は、この少女を哀れに思い、処刑後ひとつの願いを唱えた---
---銀色の髪、愛くるしい顔---
若くして命を絶たれることがなければ、幸せな生涯を送ったであろう---
生まれ変わるなら---このような容姿の少女に・・・!
自身の醜さを疎んでいたこともあったからか、容姿に拘っていた。
--処刑人という職業を選ばざるをえなかったのも、この顔のせい、と・・
美しい容姿で、そして幸せな生涯を送りたいーーそう願い
---そして、M・モンローに生まれ変わった・・・
