先月行われたフィギュアスケートの
グランプリシリーズ ロシア杯
中国杯で4位に終わった16歳の羽生結弦は
この戦いで優勝することでしか
ファイナルへの出場権を手にすることはできない。
SPは、ほぼ完璧 2位につけた翌日のFS。
4回転ジャンプを跳びながら、着氷は失敗。
途中、ステップの際に手をついたりもしたが
4回転以外のジャンプはすべて加点。
2位と僅か0.03点差ではあったが見事
逆転優勝し、ファイナルへの切符を手にした。
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ここからは、アスリートとしてのゆづというだけでない
ゆづファンとしての個人的な、偏った?見解を語ります。
フリーでのゆづは、ジョニーウィアー
がデザインしたらしい まさしく王子のコスチュームで
氷上を舞った。
ジョニーウィアーといえば、顔立ちは美しいかも
しれないが、仕草が女っぽくてどうにも好きに
なれなかった。
しかし、少しダサかったゆづの以前のコスチューム
のことを考えれば、FSの衣装は
使われた曲
ロミオとジュリエットのイメージそのままで
文句の付けようがない。
色白の彼には、このような淡い色彩がとても合う。
ウィアーに感謝。
最年少ジュニア王者という看板を引っさげて
飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼が
華々しいシニアデビューを飾りながらも
この優勝に至るまで2年もかかったのは
ヤル気の空回り(シンプルすぎる表現で申し訳ない(;^_^A)
だけだと思っていた。
ジャンプも演技も、高橋大輔などと何がそんなに違う
と見ていた。
素晴らしい新星が現れたと思った。
ところが、スピンも気合の入りすぎで失敗したり
気合が凄すぎて、ラストでへとへとになっていたり
そんな試合を何度か見た。
もったいないーーー!
小顔で背が高く、ほっそりしていて手足も長い。
端正な顔立ちも含めて、氷上の王子の条件も
すべてクリアしているというのに・・!
そんなゆづが、今回の奇跡の逆転と言われた
優勝を飾れた理由は、レベルの高いシニアでの
戦い方をようやくわかってきたからだった。
もちろん、安部奈々美コーチの指導は非常に大きかった。
しかしこの優勝は私に、今までアスリートとしてだけ
賞賛していた選手に、それだけではない強い思い入れ
を抱かせることになった。
それは、出かける予定があったため
録画していたフリースケーティングの映像が
あまりにも素晴らしかったためだ。
技術は無論のこと、選曲と振り付けのバランスの良さーー
(以前の同じプログラムと比べると、微妙に変わってきている)
総合的にも非の打ち所のないこのプログラム。
出だしと中盤まで
Craig Armstrong の Romeo + Juliet (バズ・ラーマン)より
力強い前半から、曲調の優しくなる
中盤では、カメラが一瞬
ゆづの少年らしい透き通るような表情を
画面いっぱいに抜き出したのだーー!!
それが、ロマンチックな曲調とシンクロして
見事な演出を加えることになったーー
終盤のストレートラインステップでは
やはり同じ Craig Armstrong の
Escape (映画 Plunkett & Macleane より)
情熱を表現するような激しい演技は
男らしく、とてもかっこいい!
ーー顔立ちはきれいなのに、男っぽいというギャップは
間違いなく、女性のハートを掴むーーと思うのですが・・?!
演技を終えた彼は、失敗を悔やんでか
はにかんだような表情を見せた。
得点結果を待つ時には、あの激しい氷上での
姿とは一転、16歳のひとりの少年に戻っていた。
優勝が決まった瞬間の笑顔は
喜びをかみしめながらも、自分ひとりで得た栄光
ではないことが良くわかっているといった
回りを気遣う態度に見えた。
優勝者インタビューでは
『まだ、優勝できる器じゃない
ますます精進しなければいけない』
など、大人顔負けの受け答えをし
おごりのない謙虚さ、真摯さを見せ付けられ
大の大人である自分を恥じるほどの衝撃を受けた。
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美少年
ーーカテゴリーに入るには条件があると思う。
一般的な条件はあるが、私自身の中にしかない
ものもある。
外見、年齢は特に説明を必要としない。
私の中では
ジョニーウィアー(少年ではもはやないが)
とかグンソクとかはNG
容姿以外で
女っぽいのはだめ
かといって、男っぽいだけではだめ
両方あって初めて、中性的
という言葉が出る。
しかし、あくまで 男の子 でなければならない。
氷上の彼は、ある意味、素の彼とは別物だ。
舞台上の演技者として
ファンの心を掴む役者と似ている。
素で見せる表情は違う。
ロシア杯後の、金銀銅三選手揃った会見では
真ん中にゆづ 右隣にアボット
左に日本人通訳、その隣に2位のフェルナンデス
ゴールドメダリストとは思えないような
目立たない(謙虚な?)様子で座るゆづの横で
突然アボットが立ち上がって記者席に背を向けた。
何か面白いことでも言ったのか
見上げるゆづの口元に、はにかんだ笑みがこぼれる。
まだ優勝する器じゃないと言ったゆづの言葉が
口先だけじゃなかったことを証明する場面ーー
アボットに対する尊敬、あこがれーー
そんな人より上の席にいる自分ーー
優勝した感想を聞かれても
ハッピーだけど疲れたーー
など、勝者らしくない会見も
逆に好感度を上げる。
カテゴリーに入る条件のひとつに
病弱ーー
というのがある
ーー本当に病気であるという意味ではない
アスリートなのだから、病弱なわけないしーー
彼が会見の途中で、疲れからくるのか何か、しばし
咳き込んだのだ(可愛らしい咳き込み方)・・!
その か弱げな?姿は、まさにカテゴリーの内。
仙台も被災したため、練習場を求め
日本各地を転々とした。
たったひとり、もくもくと練習する姿は
男らしくも、いじらしい・・
ーー私の前世にあるローザの時代は
まさにロミ+ジュリ時代・・・
そんな影響もあるのか、このプログラムの映像から
目が離せないーー

