ヤマハの電子ピアノの鍵盤である、GH(グレードハンマー)鍵盤の修理のおはなしです。

 

GH鍵盤とその派生型である、GH3,NWx, BHなどを採用しているのは、

 

クラビノーバ     CLP-635/645

アリウス       YDP-164

ステージピアノ    CP88/CP4

シンセ         Montage 8/Motif 8

ポータブルピアノ  P-515

 

などなど。

 

P-515以外のPシリーズや、やMOXF 8, MOX 8, アリウス中級クラス以下などは、GHS鍵盤のため、鍵盤の長さが短いです。

 

ハンマーの形状は似ていますが、鍵盤の支点の部分の構造が根本的に異なります。

 

 

GH鍵盤は20年以上前に開発された古いテクノロジの鍵盤ですが、CP88など最新のステージピアノにも採用されており、まだまだいけるのではないかと思います。

 

ちなみに、鍵盤長さは21cmくらい。ローランドPHA-50とほぼ同じかちょっと短いくらいです。

 

今はもう自分は使っていませんが、今使っているCLP-675の前に使っていたP-80

 

映っているビールはご愛敬です😅

2000年ごろ、秋葉原のラオックス楽器館で購入。

 

かなり初期のGH鍵盤 数年たってから不具合が出て、鍵盤を無料で交換したという話があります。

グリースで鍵盤の樹脂が劣化したとか。

 

このP-80ですが、古くなってくると、打鍵音がすごく大きくなりました。

 

この手の鍵盤で音がうるさいのは、鍵盤のハンマーがを受けるフェルトがつぶれてきて硬くなってくると音が大きくなります。

 

GH鍵盤の構造写真は

赤丸の部分が、鍵盤を押したときにハンマーが当たる部分(upper felt)、黄色い丸の部分が、鍵盤を離したときにハンマーが当たる部分(lower felt)です。

 

今回、自分の個体の場合、黄色の部分のフェルトがぺちゃんこに。

 

これにより鍵盤を離したときの打鍵音がかなり大きくなっていました。

 

このフェルト、実は交換できます。

 

でも、交換部品は、その辺の楽器屋さんでは売っていません。

 

もちろん、アマゾンや楽天でも売っていません。

 

ではどこで売っているのか?

 

ココです↓

 

アメリカの通販サイト eBay

昔は日本向けのビジネスもあったようですが、今は撤退しているよう。

そのため、取引はすべて英語です。が、難しい英語ではないので、たぶん誰でもわかるでしょう😀

 

画面に映っている、Your Recently Viewed Itemsは、実は自分で修理したスマホの部品です。

ここでは、やおよろずのスマホの修理部品も買えるんですよ。

 

さすが、DIY王国アメリカの通販サイトだけあります😲😲

 

ここには、日本に海外発送してくれるお店も多数あります。

 

そこで買ったのは、コレ

 

V764010R Clavinova lower feltというもの。もちろんヤマハ純正部品

 

梱包は、海外発送で、こんな感じ

 

 

 

買ったお店は、

 

 

Becketts Musicという、実はイギリスの楽器屋さん

 

この楽器屋さん、電子ピアノ、キーボードのリペアパーツを山ほど扱っています。

鍵盤それぞれの単品売りとかもやっています。

 

もっとも、イギリスの楽器屋さんからの注文なので、

 

物は国際貨物、送料だけでも2000円くらいかかった覚えがあります。

 

日本のヤマハ純正部品を、なんでイギリスから買わないといかんのかと思いますが。

 

交換前後の部品です。

 

黄色で囲っているのが、交換前。

赤色のものが交換後。

 

 

あきらかに違います。交換前のものはぺちゃんこです。

 

また、物自体もフェルトからスポンジに代わっているので、多分耐久性とか音とかで対策されたんでしょうねぇ

 

これはLower feltの交換例ですが、Upper feltも同時に交換したほうが良いと、これを買ったお店は言っていました。

 

交換後、音はすごく静かになりました。こういうフェルトとかって、経年で劣化してくるんですね