おはようございます😃

「積ん読解消コンサルタント」の浅井真美世です。


11冊読めるかなチャレンジ」は、去る131日に目標の1000日を達成しました。

そして、師匠である望月俊孝さんの計らいで、ヴォルテックスのセミナールームで、

念願の「達成記念講演会」を開催し、たくさんの方に参加いただきました。

これらすべては、皆さんの応援のおかげであると、心より感謝しております。


そして、Facebookおよびnoteにて、「本を語る」100100冊チャレンジを始めました。

こちらでは、15日遅れで発表していきます。


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「本を語る」100100冊チャレンジ 第27


❶[1BOOK]

0から学ぶ『日本史』講義」中世篇

出口治明 文春文庫840  2023210


❷[3POINT]

①「はじめに」

そして迎えた中世はとても面白い時代になりました。それは、現代の日本の原型が形造られた時代だからです。村落の佇まい、住居の形態、茶道や生け花、鈴木大拙が『日本的霊性』の中で日本人の心の支柱として重視した浄土教や禅、能や狂言から始まる芸能など、日本の文化や伝統のほとんど全てが中世に胚胎しています。

僕は日本の歴史の中では中世が一番好きです。


②鎌倉幕府を脅かすニューパワー

貨幣経済の浸透

鎌倉幕府はこれまで同様、土地本位制で、荘園公領制の中に守護と地頭を置くことによって、自分たちの政権を維持していました。だから、土地を売ったらあかんという禁止令をこれ以降、何回も出しています。でも、御家人はついつい自分の土地を売ってしまいます。

一方で中国から宋銭がどんどん入ってきて、日本でも初めて貨幣経済の時代が生まれつつありました。貨幣経済が社会に浸透すると、土地はないけれど金持ちになる人がたくさん出てくるわけです。そして土地を買ったり売ったりする。


③貨幣経済の浸透で現代日本とつながった

徳政令では追いつかない

中世半ばの1280年から1450年にかけて、日本の農業、手工業、商業生産の大幅な増加が見られたことはデータ上からも明らかです。

この著しい生産性の向上は中世後半(14501600年)まで持続していきます。

これは全国各地で戦国大名による領国支配が進み、国力を上げるために各地で農業や商業を奨励していった結果でもありました。

宋との交流、銅銭の輸入に始まった貨幣経済によって、日本が成長を始め、お金のやり取りの習慣が浸透していくにつれて、民衆の力も強くなっていったわけですね。


❸[1ACTION]

[実行すること=自分との約束]

「中世」という言葉に対する先入観、偏見を取り去って、歴史の流れを理解する。


[思いついたこと]

私は大河ドラマで、歴史に興味を持ちました。しかし最近は、幕末か戦国時代ばかり取り上げられ、また4K仕様になったことで、対応していないテレビで見ていると、色が鮮やかすぎて、目がチカチカします。とうとう、テレビ自体、ニュースや天気予報以外、ほとんど見なくなりました。好きなドラマや映画は、Amazonプライムを利用して、タブレットで見ています。


[そして]

今まで、大河ドラマではほとんど取り上げられなかった「応仁の乱」や「南北朝時代」については、自分で調べるしかないな〜と思い、この本を読みました。今回は、日本の伝統文化の源流が、ほとんど中世にあり、それは現代にまでつながるものとなっています。歴史は「流れ」であるということが、よくわかりました。そして、日本史だけでなく、世界史の大きな流れを学びたいと、改めて思ったのです。


❹[1episode]

対談「中世を学べば現代がわかる」〜「応仁の乱」で生まれた原風景

実際、倭寇の活動もあったし、江戸時代が終わると日本人はどんどん移民で世界に出ていくわけですから、「日本人は閉鎖的で島国根性だ」とはいえないと思います。日本は村社会と言いますけれども、中世初期は散村といって、山間部にバラバラに離れて住んでいました。粗放的で、おのおのが適当にやっていたのです。それが、一つに地域に密集して、みんなで低湿地開発や用水管理をやる、農作業も共同でやる、侵略に備えて自治自衛するという、我々が普通にイメージする村へと変わるのは、室町時代、特に応仁の乱以降なんです。そうしないと生き残れないからそうなった。(呉座勇一)

応仁・文明の乱は一つの大きな転換期で、現在の日本の地方の原風景が出来上がってくる時期と考えたらいいんですね。それにしても、中世の日本にはたくさんの可能性があったと想像すると、すごく楽しい。これからの日本も、もう一度中世のような分権的な世界をつくって、可能性がいっぱいある社会を目指そうよ、といいたくなりますね。(出口治明)