私は相手と同じタイプになり、戦うことを決めたのだった。
いい見本は目の前にいる。
相手ほどうまくはやれないだろうが、相手ならどう対処
するのか?
相手に聞くしかないとおもったのだ。
私はシェイクハンド、相手はペンホルダーの表ソフトだが
とりあえずやってみた。
1-20で相手も少し気が緩んだのか3本連続で取れ
4-21 で1セット目は当然完敗。
付け焼刃なので最初はなかなかうまく行かない。
でも相手のサーブや攻撃を受けるからはらうということ
だけでも玉に少し威力がある性か一方的な展開では
なくなりつつあった。
1-4~ 2-8~ 4-11 と楽勝と思っていた相手は
少し荒くなった性か11-13まで詰め寄ったのだった。
そしてここで私の卓球人生で忘れられないことをしたのだった。
相手は冷静になりじっくり私のバックを3球連続で責め
そのあとに私のバックに強烈なスマッシュを放ったのだった。
私は必死に追いついたが普通に返せば体制が立て直せず
簡単に決められてしまう。
追いつくのが精一杯だったがサイドスピンをかけ天上に着く
ような高いロビングで返すのだった。
しかしS渡選手は冷静にまたも私のバックに強烈なスマッシュ
を放つのだった。
またも私はおもいっきり追いついて先ほどと同じように
サイドスピンをかけ天上ロビングで返した・・・
先ほどと数分違わないので返した瞬間相手のコートに入る
ことは感じ取れたがそれだけでは絶対勝てない・・・
そのコンマ数秒の間に私の頭は膨大な情報を整理した。
相手は瓶底メガネで視界は狭いはずだ・・・
一世一代の大芝居を打つことにしたのだった。
私はやられたフリをする為に絶対に玉を目で追うことを
しないで、白鳥の湖を踊るがごとく手を広げて一回転
して魅せた。
やられた~というゼスチャーだ。
でもそれでは磐石とはいえないので本当は上空で
相手のコートに向かっている玉が、私が受け損ねて
転がった玉を取りに行くように見せかけたのだ。
化けもん相手に何でもアリじゃ~~~
相手の視界に玉が入らないように横にならんでいる
卓球台の向こう側でかがんで脇の間から相手の様子
をうかがった。
相手はこっちを見ながら暑いのかラケットで顔を扇いで
いた。
コーン!
相手の後ろに玉が入った。
私は思わずガッツポーズ ( ̄+ー ̄)キラーン
( ^.^)ご( -.-)め( _ _)ん( -。-)ね だまして・・・
相手は何が起こったかすぐにはわからないようだった。
審判が「11-14」と言ったが私が「12-13だろ」と言った
ところでだまされたことに気がついたのだった。
ヽ(`Д´)ノ なんか冷静を装ってはいるが目が怒っていた。
相手はサーブをすると私の返球をすぐにスマッシュしてきたのだww
今までは数回バックを攻めてから決めてくるのにww
3球目攻撃はこの試合初めてのことだった。
キッカラコーン~♪
なんと1セット目散々決められたせいで私のフォアのきびしいコース
に打たれたスマッシュをまぐれで返したのだった Σ( ̄□ ̄|||)
当然カウンターで決まった・・・
私は考えた・・・
相手もまぐれだと思っている・・・各下だとも思っているので
絶対もう一度同じコースに3球目攻撃が来る・・・
私はフォアの攻撃を待っていると思われないようにバックに
来ると読んでるそぶりをしながらフォアの3球目に山を張った。
キッカラコーン~♪
またもカウンターで決まった。 (;゜△゜)ノ
次も3球目攻撃が来るがコースはバックしかなかった。
3回も同じコースに打って止められるとバカだ~♪って
思われるからだ。
私は今度はフォアで待ってるフリをしてバックのコースに集中
していた。
キッカラコーン~♪
3球連続でスマッシュをカウンターがえし~~~
相手にまぐれではないと思わせるには十分だった。
本当は山を張ってたまたま当たったに過ぎなかったのに・・
強打できなくなった相手はよく見たら少し下がったところで
構えていた。
恐くなって前で打てなくなったのだ・・
サイボーグが壊れたのだった。
2セット目を21-18で取った私は3セット目も21-15で
とり、勝ったのだった。
たくさんのギャラリーがこの試合を観ていた。
私は勝って当たり前のような平然を装っていたが
まわりは「嘘だろ~~~
\(ロ゜\)ここは何処? (/゜ロ)/ワタシは誰?
っていう感じだった~
まぁ 簡単に言えば相手が怒ってまぐれ3発くらって
壊れてしまったと言うことなんだけど
今までしてきた努力、練習は無駄ではなかった。
努力は決して自分を裏切らない
そしてあきらめていては奇蹟は起きないと言うことだ。