工業地帯は近代的な象徴で、

見ているだけで、なんでかいいなと思います







前回から2週間で、彼と会う約束ができました

今回はいつもより短い期間で会えます


必ずと言っていいほど、彼が来る時間は前日夜に分かり、帰る時間は会ってから教えてくれます


私が先に聞けばいいのですが、会えるだけで嬉しいので、帰る時間はホントはどうでもいいです

極端に短時間で帰ることはないので…



会えて、キスとハグを何度も繰り返して、少し落ち着いてから彼が言いました






今日は○時半か、○時に帰ろうかな…






その言葉の後には、どっちがいい?と私を伺ってます

もちろん答えは知っているはずなのに…


私は当然のように、後に言った時間がいいと言うと、渋ることもなく、そうか…と納得するのでした


確か彼と付き合い始めの頃は、何時に帰ると始めから選択はありませんでした


それが当たり前だし、私の地元までの送り迎えを考えると、もっと延ばしてとは言えません


付き合ってしばらくすると、私は彼に対して少し意思表示ができるようになり、私がそんなに短いの?という意味を込めて、


え…という感じのニュアンスの声を上げると、


じゃあ、あと30分延ばして帰るよ、と言うのでした



何時か、何時に帰ると聞いた時にいつものように、私は後半の時間を伝えて、その時間までいてくれるのですが…


キスしながらも、あと10分くらいで帰る時間になると、何度も何度も時計を見ているので、


そんなに帰りたいなら帰ればいいよ


私はすぐに起き上がって、初めてそう言いました


すると何度も聞いたことをまた口にしました


子供が帰ってきても、俺がいないと、どこに行ったの?と家族ラインにあげるから、そうなったらあんたどこに行ってたの?ってなるでしょ?そうなったら、みぃに簡単に会いに来れなくなるよね、それ分かってるの?








この言葉は今までも何十回と聞いたものです

彼が帰るのは夕方です、夜ではありません


子供は大学生で、彼は中年のオッサンです


初めて聞いた時も、なんだそれ?と思っていましたが、何十回も聞いた今も、くだらないと思いました


多分彼は家庭では品行方正なのでしょう

子供に指図されたことを喜んでやるような、主体性のない親のようです


多分彼には普段遊ぶような友達がいないので、少し家に帰るのが遅くなるような案件もないのでしょう

仕事以外は家にいる、いいお父さんなんでしょう

男としては面白くない人です


でも、そんな男でも、私には大事な心の拠り所です


だから、早く帰ればいいよと言ったあとに、彼がフォローしに私のそばへ来たので、キスとハグをしてお茶を濁しました


彼が車に乗り込んで、助手席の窓を開けたので私が言いました


さっきは拗ねてごめんね


そう言うと、彼は爽やかな感じで一言言うと

車を走らせました


いつものことでしょ


私は彼の車が見えなくなるまで、手を振り続けました…