消えた加害者、泣き寝入りか 「Yナンバー車」の事故 補償はどこに

事故を起こしたYナンバー車=1月20日、読谷村(読者提供)

 今年1月20日、読谷村の国道58号で男性米軍関係者が運転する車が対向車線に進入し、計4台の車を巻き込む事故が発生。被害者の1人の女性(54)=北中城村=が、事故から4カ月以上がたった現在も破損した車の修理費や弁償がないと訴えている。いわゆる「Yナンバー車」による物損事故だ。米軍関係者は対物賠償の任意保険に未加入だったとみられる。女性は「米軍駐留ゆえの事故。なぜ個人に負担が降りかかるのか」と泣き寝入りの現状に憤る。(社会部・城間陽介)

■飛んできた車

 事故は1月20日午後7時すぎに発生。女性によるとYナンバー車は中央分離帯を越え「ひっくりかえった状態で飛んできた」。あわや正面衝突だった。女性にけがはなかったが、嘉手納署によると、巻き込まれた4台のうち1人が軽傷。署は運転手の男を自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで書類送検した。