テレビで大人気の「県民性」どこまで真実味があるのか 大阪でさえ一筋縄ではいかないのに

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テレビや本などで見かけることが多い「県民性」。自分の出身地域や住んでいる土地にかんする情報はついつい気になってしまうもの。でも、県民性って本当にあるのだろうか。民俗学者・畑中章宏氏が考察する。

住んでいる地域で行動は異なるか

日本列島の諸地域に住む人々の性格や気質、特徴的な行動様式、行動規範を、「県民性」によって語ることは、日常会話のみならず、メディアなどでもしばしば行なわれている。

衣食住にかんする傾向や金銭感覚なども、統計的・科学的な裏付けから、県民の個性や特徴だとされることが少なくない。

たとえば、大阪の人は「がめつい、しぶちん、功利的、活動的、ユーモアに富む」、群馬県人「義理人情に厚い、気性が荒い、カカア天下」、山口県人は「団結心が強い、派閥的、郷土愛が強い」、熊本県人は「質実剛健、強情、きまじめ」などといわれる(祖父江孝男『県民性――文化人類学的考察』より)。

こうした県民性は歴史や風土、地形や気候、人口、産業、宗派など、さまざまな要因をもとに育まれてきたものだと考えられている。しかし、当然のことながら、県民性という言葉が、県の成立以前にさかのぼることはない。