【新】ついに始まった消費革命。「メルカリ経済圏」は世界を変えるのか


日本はもう「遅れている」
5年という歳月が、メルカリの「針路」を変えた。
2017年8月、メルカリ創業者の山田進太郎はスケジュールの合間を縫って、中国の上海を訪れていた。
もちろん休暇ではなく、次なるサービス展開に向けた視察のためだ。だが、そこで目の当たりにした光景は、山田の脳裏に深く刻まれることになった。
「もはや遅れているのは、日本かもしれない」
(写真:Nikada/iStock)
思い起こせば、山田が上海を前回に訪れたのは、2012年。まだメルカリを立ち上げる直前の世界旅行のタイミングだった。
当時、すでに中国は、GDPでこそ日本を抜いて世界第2位の経済大国に成長していたものの、生活水準はまだ低く、まだ「新興国」の一つにすぎなかった。
だが、それから5年。山田がメルカリを、時価総額2000億円超えの巨大ユニコーン企業へと電光石火で育てあげた間に、中国はそれをも上回るダイナミックな変化を遂げていた。
街を見渡すと、DiDi(滴滴出行)などのライドシェアリングサービスの車が行き交い、スーパー、コンビニエンスストア、露天ですら、誰もがスマホで決済をする。若者から高齢者まで、現金を使っている人はほとんど見かけることはなく、自分が現金を出すと、ちょっと恥ずかしいと思えるくらいだ。
「日本よりも遅れている」。どこかでそう思っていた中国で起きている圧倒的な変化に焦燥感ばかりが募った。
だが、驚いてばかりではいられない。
「僕も人々の生活をガラッと変えてしまうような、ダイナミックな変化を起こすことに人生をかけてみたい」(山田)