燃える次への思い=4回転半に挑む羽生〔五輪・フィギュア〕


平昌五輪の閉会式で入場するフィギュアスケート男子金メダルの羽生結弦=25日、韓国・平昌(代表撮影)

 戦いを終えた羽生の表情は、いつになく柔らかかった。右足首靱帯(じんたい)損傷を乗り越えて3カ月で劇的に復活し、男子で66年ぶりに果たした五輪連覇。「ただ前を向き、頂点だけを見て過ごしてきた日々が全て報われた」と言って、快挙は心の奥にしまった。閉会式の行進で見せた笑顔の裏にはもう、次への燃える思いがある。

 金メダルに輝いた翌朝の記者会見で、決めれば世界初となるクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑むことを高らかに宣言した。「スケートでやりたいことは残っている。取るものは取った。モチベーションは4回転半だけ」と言った。

 負傷したのが全てのジャンプで着氷する右足だっただけに、平昌では4回転を確実に跳べるサルコー、トーループの2種類にとどめ、完成度の高さで勝負する策に出た。状況を踏まえた選択に悔いはないが、本当の思いは別のところにある。