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爆買い終了も痛手一方、このスイス時計協会の統計をみると、主要30ヵ国のうち1-8月がプラスになっているのは英国(0.4%増)、カナダ(4.2%増)、クウェート(8.8%増)、スウェーデン(6.7%増)、バーレーン(37.0%増)、イスラエル(0.7%増)の6ヵ国のみ。英国は国民投票でEU(欧州連合)からの離脱が決まったことで、為替が一気にポンド安に振れており、金額ではプラスになっているものの、数量が増えているかどうかは微妙だ。中東が比較的順調とみられるものの、世界全体の需要と比べれば量が小さい。また、完成品の時計だけでなく、ムーブメント(駆動機械)の輸出個数も1-8月では19.2%減っており、世界での高級時計の需要が冷え込んでいることをうかがわせる。日本での高級品販売も復活の兆しが見えて来ない。日本百貨店協会がまとめている全国百貨店売上高の「美術・宝飾・貴金属」部門の売り上げ推移をみると、消費増税の反動減が消えた2015年4月以降、前年同月比プラスが続いていたものが、今年3月以降、マイナス続きとなっている。しかも3月に4.3%減だった減少率は、4月7.1%減→5月7.9%減→6月9.2%減→7月6.0%減→8月10.7%減と減少率が大きくなっており、足下の高級品消費の落ち込みが激しい。高級時計など高額品の利益率は高いことから、百貨店の業績を一気に悪化させている。10月7日に高島屋が発表した2016年8月中間決算は、売り上げが4433億円と前年同期比1.4%減ったことで、純利益も84億円と23.2%減った。2017年2月本決算の見通しをこれまでの増収増益から、大幅に下方修正し、売り上げは0.5%減、純利益は16.1%減とした。アベノミクス開始直後は、円安株高によって、いわゆる「資産効果」が発生、百貨店の高額商品の売れ行き好調が続いた。昨年6月をピークに株価が低迷していることもあり、国内個人客の財布のひもは締っている。中国人観光客を中心とする「爆買い」が一服したこともあり、日本国内でも高級時計などの需要は当面、盛り上がりに欠ける展開になりそうだ。

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