モノを所有せずシンプルに暮らす、アメリカ発の「タイニーハウス・ムーヴメント」

モノを所有せずシンプルに暮らす、アメリカ発の「タイニーハウス・ムーヴメント」

「タイニーハウス」という小さな家を、自分の好みやライフスタイルに合わせて、自らデザインしてつくって住んでいる人たちがいる。リーマン・ショック後、アメリカで大量生産大量消費社会に対するカウンターカルチャーとして発展してきた、「家のDIYムーヴメント」を紹介。

TEXT BY KENJI ISHIMURA

  • 1/101. はじまりの人 - Jay Shafer / Four Lights Tiny House Company この写真が表紙になった彼の本『THE SMALL HOUSE BOOK』は1999年に発刊、全米を驚かせた。それ以降、多くの人がこのジェイのデザインや思想を受け継いでいる。 

  • 2/10シンプルで楽しく暮らす - Dee Williams / Portland Alternative Dwellings 病気を経験したことでシンプルに暮らすことを決意。(アメリカの)一般的な住宅を手放し、廃材などでセルフビルド。多くの人にタイニーハウスの魅力を広める活動をしている。

  • 3/10セルフビルドの伝道師 - Dan Louche / Tiny Home Builders ダンはセルフビルドのためのたくさんのリソースを集め、多くの人に提供している。

  • 4/10環境、エネルギー技術のつまったエコハウス - Derin Williams / Shelter Wise 環境負荷の低い、エネルギー効率の良いタイニーハウスを研究、開発している。

  • 5/10アラスカの気候にも耐えられるシェルター - Laird Herbert / Leaf House

  • 6/10リサイクル素材とデザインの融合 - Aaron Maret / AMDBS

  • 7/10エクストリームアスリートの住みか - Mike Basich / Area 241

  • 8/10手づくりハウスのレジェンド - Lloid Kahn / Shelter Publications Whole Earth CatalogやShelterの編者であり、ハンドメイドの家のパイオニア。

  • 9/10小屋づくりの楽しさを広めるエンターテイナー - Derek “Deek” Diedricksen / RelaxShacks.com

  • 10/10ムーヴメントを見つめるジャーナリスト - Kirsten Dirksen / Fair Companies

アメリカでは、2000年頃から、大きな家ではなく、トレーラーハウスや自作のログハウスなど「小さな家」転じて「小屋」に住むことを選択する人が増えてきている。

この「Tiny House Movement(タイニーハウス・ムーヴメント:small houseとも)」は、単に小さな家に住むというだけでなく、なるべくモノを所有せずにシンプルに暮らすという、これまでの大量生産大量消費社会に対するカウンターカルチャーとして発展してきた。そして、『ブルース・オールマイティ』などの作品で知られる映画監督のトム・シャドヤックなど、セレブリティにも広がりつつある。

このムーヴメントを日本でも巻き起こそうと、タイニーハウスビルダーの竹内友一は、現在日本で3カ月をかけて実際に「タイニーハウス」を制作するワークショップを開催している。その竹内氏にタイニーハウス・ムーヴメントのもつ意味、そしてワークショップによって伝えようとしていること、今後の日本でのムーヴメントの可能性について訊いた。

──そもそもアメリカではどのようなきっかけでタイニーハウスムーヴメントが起こったのでしょうか。

ルーツは2009年に発売されたジェイ・シェーファーの『THE SMALL HOUSE BOOK』とも言われていますが、それが唯一のきっかけというわけではなく、同時多発的に各地でタイニーハウスがつくられるようになりました。ちょうどリーマン・ショックを経て、サブプライムローン問題が起きていた時期で、中間層の下の方の人たちが家を失ったりして、経済に翻弄されるんじゃなくて、自分の本当に大切なものをもつことができるシンプルな暮らしに目覚める人が多かったんじゃないでしょうか。