Wアイクロストーク
これを読んで下さった皆様、シェア・リブログをお願い致します。
先日の情報ー1では、多くの方々に拡散して頂けたおかげですでに朗報も届いております。本当にありがとうございました。
本日は我々NPO法人Smile and Hopeが独自開発したコミュニケーション手法『Wアイクロストーク』のご紹介をさせて頂きます。
すでに講演において質疑応答の時用いているため、多くのお問い合わせを頂いておりましたが、やっと公表できる段階となりました。時間がかかってしまったこと、お詫び申し上げます。
皆様、ALSなどの神経難病において、コミュニケーションをとることができずに苦しんでいる方がたくさんいらっしゃることをご存知でしょうか。
私は四肢は動かず、気管切開して人工呼吸器を装着しているため、話すこともできなければ身振り手振りで伝えることもできません。口パクでもほとんど伝わりません。
そのため、私のような当事者の皆さんのために、コミュニケーションツールは競い合うように次々と開発されています。
事実私は今、おでこにつけたセンサーにより、パソコンでこの文章を書いています。マイボイスによって自分の声で読み上げることもできます。
しかし当事者の皆さん考えてみてください。
パソコンが壊れたり、停電が続いたらどうしますか。
出先でいつも使っている文字盤を紛失したらどうしますか。
いつもコミュニケーションが取れている人が誰もいなくなってしまったらどうしますか。
私は何度も入院していますが、あることに気が付いたんです。
神経内科では、ほとんどの看護師が文字盤を使えるが、それぞれ使い方が異なること。
気管切開して人工呼吸器を装着した耳鼻咽喉科では、ほとんどの医療者が文字盤を使えず、コミュニケーションが取りづらいこと。
救急搬送された時も、ERで文字盤を使える医療者は一人もいなかったこと。
神経難病であっても、尿路結石や癌になる人もいるんです。神経内科以外の科に入院することもあるわけです。
当事者の皆さん、言いたいことが伝わらなくて、もういい!ってなったことがある人は多いのではないでしょうか。私もそう思ったことは何度もあります。
なぜならば、個々に合わせてパソコンや文字盤、口文字等でコミュニケーションを図ってはいますが、そこに統一性がないからです。それでは特定の相手としかコミュニケーションが図れず、災害時や緊急入院時に支障をきたす恐れがあるわけで、コミュニケーションが取れる医療福祉従事者も一向に増えません。
そのため我々は、誰もがコミュニケーション可能となる普遍的なルールに基づいた手法として、道具や機械を一切使わずに目のまばたきだけで会話可能な『Wアイクロストーク』を考案しました。つまりそれは、手話のような、難病コミュニケーションの共通言語となるわけです。
Wアイクロストークは、基礎編2部、応用編3部から構成されますが、応用編は症状の進行に合わせて3つの手法を準備しています。
基礎編に関しては、当事者はまばたきができ、目を少しでも横に動かせれば可能であり、読み手は僅かな時間で読み取り方を習得できます。そのため、今後は医療福祉系の学校や医療者、福祉従事者に授業や基礎研修の必須化を要望していきます。また、難病は誰もがなり得る病気であるため、できることならば小学校や中学校の道徳等の授業に取り入れて頂き、難病の理解と共に、一度はWアイクロストークを経験しておく機会を作ることも要望していきたいと思います。
応用編では、当事者がまばたきできることを前提として、①目の動きに支障がない場合、②目が疲れやすくなってきた場合、③目を横にしか動かせない場合の3種類を準備しています。動画は①であり、普段私が使っている手法で、最速です。
応用編を含めた全般については、研修による資格化を要望していきます。
なお、Wアイクロストークとは、お互いに心を込めて目で会話するという意味です。
当事者の皆さんはもちろん、ご家族や医療福祉従事者の皆さんが楽しく会話できることを願って作り上げました。
5月より1,2ヶ月試行期間を頂き、当事者の皆さんに体験して頂きます。お近くの方で是非体験したいという方はご連絡ください。
コミュニケーションが取れないのは地獄なんです。そこを克服して皆さんの生きる希望となれば幸いです。
