第525号週刊ALS患者のひとりごと    2020年10月19日

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障害連シンポジウム2020.オンラインで開催
コロナ禍、改めて厳しい状況が浮き彫りに

「コロナ禍と、私たち障害者」をテーマに、10月17日(土)zoomで障害連シンポジウムを行った。パネリストは、海老原宏美さん(自立生活センター・東大和 理事長)、山田悠平さん(精神障害当事者会 ポルケ)、五位渕真美さん(障害連)、尾上裕亮さん(障害連 代表)の4人。

海老原さんや五位渕さんは、介助者の体調に気を配ったり、シフト調整が大変であることを話してくれた。そして、海老原さんは人工呼吸器を現在つけていたり、胃ろうであったり、他にも合併症があることから、「冬の時期になると、風邪をひかないように細心の対策を図っていて、ある意味自分にとってこの状況は特別なことではなく、かえって周りが感染対策をしてくれているので例年より安心できるかもしれない。」と話した。

五位渕さんは、もともと一人でいるのは苦痛でないタイプだったが、「コロナ禍は大きなストレスとなり、腰痛になるなど体調に変化をきたし、また外に出ていないので、車いすの操作が以前よりもうまくできなくなった気がする。」また、「人との関係性の大切さ」に改めて気づかされたと話していた。

山田さんは、「お話し会」や「ピア・カウンセリング」などの企画を立て、地域の仲間と関係をつくってきたが、コロナ禍によって会議室を利用できなくなってしまったとのこと。人と会う機会が少なくなり、体調不良となる人も多くなった、とした。ただオンライン会議が増えたことは、調子が悪くても会議に参加できるので、今後もそのメリットを活かしていくべきだともした。

尾上さんは、海外の当事者団体の報告をいくつか例を挙げ、「外出禁止で買い物に出かけられないので宅配を頼んだが、集合住宅の前に置き去りにされた。」ことや、「警察から障害者は外に出るな。」と言われたことなど、多くの事例が報告された。「運動を継続することがとにかく重要」と強調した。

 

(文:太田)



*作成:小川 浩史

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佐々木 公一  ◇ALS  ◇「難病」  ◇病者障害者運動史研究