イメージ 1

 ロハスってよく聞きますよね。ちょっと前から。

Lifestyles Of Health And Sustainability (健康と持続可能性のライフスタイル)の略。健康や環境問題に関心の高い人々のライフスタイルとされる。

 っちゅーことらしいです。いかにもメディアの押し付けって感じで好きではないんですが、その極みをこの前の琵琶湖ツアーで体験しました。

 湖北に針江という村落があります。ここには比良山系の地下水脈があり、各家庭に一つ、湧き水が沸いています。これが井戸だったらまぁ、ただの田舎なのですが、これがモリモリと溢れ出る泉だから話しは違うってもんです。

 この川端(かばた)と呼ばれる湧き水は写真のように、一つ目の壺に流れ込み、そっからその下の鯉やフナを飼っている水槽に流れ落ち、そこから水路、川、琵琶湖と順に流れていきます。

 この水は年中19℃前後なので、夏ひんやりで冬あったか。これも井戸と一緒なのですが、勝手にナンボでも湧き出てくるので、川端のある納屋の中は夏涼しく、冬暖かくなるという点が違います。つまり夏はそこを冷蔵庫代わりに使用できるのです。麦茶もヤカンごとそこに置いとけば、まぁ冷たい。もうトマトも冷奴もなんでも漬けてます。   

 そしてここからが凄いのですが、家庭で排出される食べ残しや糠付けのヌカなどは、すべてこの鯉が泳いでいる槽に放り込みます。すると一晩で、この鯉たちが全部食べるそうです。つまり生ゴミゼロの村!川も汚れない!

 あらゆるところで水が沸いているので、飲料水の自販機が全然ありません。子どもはその辺でガブガブ飲むそうです。

 昔ながらの和風建築の家は外壁が焼きを入れた杉で出来ています。まぁこれは炭と一緒なので、真っ黒なのですが、火事の心配がなく、また通気性に優れ、丈夫というスーパー建材なのです。100年は張替えなくて済むとのこと。

 さらにさらに村の方々が乗っている自転車なども、「三丁目の夕日」に出てきそうな代物ばかりで、ジッサイ骨董的価値があるそうです。そんなもんだから家に上がらせてもらうともう電化製品もすべて、すごい。昭和30年代の博物館か!?納屋に置いてあった車は、1970年代のフェアレディZで、西部警察で大門警部が乗ってたやつだから、もう感激!どんだけ物を大切にしはりまんねん。

 そしてこの村で食べさせてもらったフナ寿司も豆腐も感動的に旨い!!フナ寿司が臭いって言いふらしてるヤツ、この村に行って謝らんかい!!といいたくなるほど、臭くもなんともない。

 と、まぁリアル田舎がこんな近くにあるとは驚きで、すっかりこの村を好きになってしまいました。でも観光地じゃないので、店とか宿とかなんもないし、地元のボランティアガイドをお願いしないと、町をブラブラしたらあきません。生活の場ですから当然ですね。

 そして勿論、これが一番大事なのですが、皆さん親切です。というか写真集が一冊出来るくらいいい顔をされてました、と言えば雰囲気が分りますよね。

 それに引き換え、湖東の観光地のサイテーなこと。琵琶湖は奥が深い!!