毎週、学校からお便りが配布される。
その中に
講師からのメッセージがある。
今日はダンレボ北海道チャンピオン、アンガールズこと
すずきやすたけ先生だった。
あまりにもいい文章だったから紹介する。
めっちゃめっちゃ長いけどよんでくれ。
僕は「職人」というものに憧れる。(現代風に言えば「スペシャリスト」だろうか)。自分の腕一つで生計を立てていくという、厳しいせかい。
その熟練した技には感動する。ただそれ以上に、ひたすら自分と向き合い、己を高めていくという、その「生き様」がカッコいい。
一本気ゆえに世間とうまく合わせられない、そんな人間的にちょっと不器用な所も魅力的だ。
以前TVで、砲丸投げの「砲丸」を作る職人が紹介されていた。完全な機械化が進むなか、その人は今でも手作業で砲丸を作っている。彼の砲丸は、投げた時に空中での「ブレ」が少なく、機械で作ったものっ比べて、飛距離が1~2mも伸びるという。
その秘訣は、「砲丸の重心を球の中心に持ってくる」ことにある。実際砲丸を床に置いてみると、機械で作った物は(重心がずれているので)ゴロゴロと転がってしまうが、彼の砲丸はピタッと静止する。彼は手に伝わる微妙の感覚の違いだけで、重心がどこにあるかを読み取り、(球を削って)砲丸を作っていくという。機械ではどうしても誤差が出てしまい、うまく調整できないそうだ。
しかし、「重心と中心を一致させる」という、いわば「秘伝」とも言える内容を、彼は他の人にもアッサリと教えてしまう。なぜそんなに簡単に教えてしまうのか?という記者の問いに、彼は笑いながら答えた。
「これは『勘』の世界ですから、教えたって、どうせ誰も真似できないでしょう」
…シビレた。震える位カッコいいと思った。齢70を越えた人間が、自分の技術と感覚だけで、どんな機械にもできない事をやってのける。科学至上主義の現代にたいする、強烈なアンチテーゼだ。
僕はこういう人間に強く惹かれる。こんな人になりたいなぁ、と思う。最近は「誰でもわかる」「誰でもできる」がウリの商品が周りにあふれているが、僕はそういうものに興味がない。「誰でもできる」事ができても面白くないし、できた所でそれは「みんなと同じ」にしかならない。はっきり言って魅力ゼロだ。みんなができる事ばかりやっていても、自身の内的成長は望めない。
僕は「誰もやらない」方法で「誰もできない」ことをやりたい。普段授業で使っている手書きプリントは、その表れである。確かに苦労も多いが、その苦労は後で「充実感」に変わる。今は、楽をしようと思えば、いくらでも楽ができる時代だ。しかし楽ばかりしていると、間違いなく質は落ちる。自分がどんどん平均化し、何者でもなくなっていく。これは僕が最も嫌うものだ。「変なやつ」と思われてもいい。僕は「自分だけの味」を持っていたいのだ。そのための苦労なら、少しも厭わない。
苦しさの後にたどり着く「達成感」や「満足感」が、僕の原動力だ。クタクタに疲れて帰ってきてから入るお風呂は最高に気持ちいい。カラカラに喉が渇いた後でのむ水は、最高においしい。それと同じである。僕はこれからも、「楽な人生」ではなく、「苦しいけれど、充実感のある」人生を送っていきたい。
長すぎだの。
これ携帯で打つの大変だった。
30分もかかったし。
