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のぼうの城 下 (小学館文庫)/和田 竜

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いや~、おもしろかった。
この一言に尽きる。
ここ最近、読んだ小説の中でイチバンおもしろかったのではないだろーか?!
なーんにもできない馬鹿者の、のぼう様が石田三成率いる2万の軍勢に対して、
たった2600程度の戦力で戦を決意するとこなど、鳥肌モノ。
また、のぼう様(長親)の家臣である、丹波、和泉、靭負もそれぞれの持ち味を
活かして三成の軍を尽く退けるのだから、これはもう痛快!!
家臣はもとより城下の農民まで、普段は馬鹿にされている、のぼう様だけど
それ以上に愛されているが故に、のぼう様の決断に皆ついて行く。
今の日本に必要な存在ではないかと思ってしまった。
のぼう様のようになーんにもできない総理大臣・・どーなのこれ?
しかも、国民に愛されてもいないのだから、どうしようもない。。
技術や生活水準は戦国時代からは比べるべくもなく進化したが、
一国を率いる将が、この様では日本には未来がないとうなだれてしまう。
自分が仕事をしていた時、PM(プロジェクトマネージャー)という立場をだった。
大体10~60人の部下を率いて1年未満のプロジェクト(仕事)をしていた。
しかし、自分はPMには向いていないと、ずーっと思い悩んでいた。
なぜかというと、自分自信には突出した技能技術があるわけでもないからだ。
むしろできない方だと思う。まさにのぼう様状態。
しかしながら、のぼう様ほどではないが人望はあったと思う。
会社を辞める時にはプロジェクトメンバー全員からの寄書きや粗品等を頂いた。
(こんな慣習は10年以上勤めていて見たことがなかったので、自分自信かなり驚いた)
あの時、この小説を読んでいたら、前職を辞めていなかったかもしれない・・と、
本気で思った。この時は気がつかなかったが、この『のぼうの城』を読んで、日本人は
決して強い力を持っている人だけついて行くわけではなく、弱くても愛する人望ある人
を支えようとする仁の心を持つ民族だと。
だいぶ話が逸れたので小説に話を戻すが、上下巻からなる小説でフィクションと
ノンフィクションを織り交ぜた歴史小説なのだが、やはり圧巻は、石田三成の
水責めだ。24キロもの人口堤防を5日で作り、利根川と荒川を決壊させ、忍城を
水責めにするという途方もないことをやってのけるのだから、びっくりだ。
これはノンフィクションで石田堤の碑があり、今でもこの堤防の名残が残っている。
近いうちに小説『のぼうの城』片手に忍城、石田堤、丸墓山と現存する歴史的遺産巡りに
行かねばと考えている。小説を読み終わっても楽しめるこんな傑作小説に出会えて幸せだ。