民主党は何をしたのか | Logic of Silent Majority

民主党は何をしたのか

 現在偽メール騒動で揺れる民主党について考えてみたい。
 この問題は既にさんざん語り尽くされている感があるが、その主張はメールが偽物だったことが問題だという方向に傾いている。だが、問題は本当にそこなのだろうか?

 思えば、総選挙後、前原民主党は対案路線を掲げて出直しを図った。これは、民主党の政策能力をアピールし、自民党が駄目ならば政権交代して民主党に政権を執らせる、という選択肢を国民に与える、二大政党制を実現するための布石となるはずであった。
 ところが民主党は、この路線をあっさりと放棄する。対案路線から追求路線への変更。要するに、民主党は自らの政策能力をアピールすることを放棄した訳だ。追求しかしないということは、どんなに良い方に解釈したとしても、”民主党は国民のために自民党の監視役となります”という結論しか導かれない。これは、”野党”の仕事である。すなわち、民主党は政権交代して自らが与党になるという意志を放棄したのだ。

 まあ、100歩譲ってそこまでは良しとしよう。また55年体制に戻るだけで、そんなに末期的な訳ではない。
 かくして、民主党は由緒正しき野党の仕事を始める。自民党の疑惑を追及するためなら、多少の嘘やごまかしもしょうがない。それが国民のためになるならば。
 ・・・ううん、そこにもかなりの違和感がある。だが大盤振る舞いで、そこも譲ってしまおう。だって国民のためだもの。
 はっきり言って、民主党があやしい噂話やガセネタで自民党を追求したのは、これが初めてではない。ここ数ヶ月の間に、何度もそういうことがあった。それでも国民がそれを許容し続けたのは、”国民のため”という大義名分があったからだ。

 そこで今度のメール騒動は何だ。ガセネタで名指し攻撃されたのは、自民党ではない。”自民党幹事長の息子””逮捕された社長の会社社員”どちらも、一般の”国民”である。
 何ということだ。民主党は自ら、”自民党の疑惑を追及するためなら、国民を犠牲にしても構わない”と告白したのである。自民党を攻撃するのは国民のためではなく、ただ自分たちのためだけであったと。

 こんなことを国民が許すはずはない。そのことに気付いていない民主党は、もはや政権交代はおろか、日本の政党としての資格すらない。