同じ流鉄沿線市民でございますところのよっしい様の御投稿に元気付けられまして、ちょいと私論を・・・


 先にキーワードを申し上げれば、


「役人の商売と商人の商売の違い」


 でございます。


 例えば・・・


 単価100円の商品が100個ございます。


 材料費や製造費など商品原価が25円と致します。


 まぁ1個売れば75円が「純益」なんですが、これを100個としますと7500円。


 その中から家賃・水道光熱費・人件費など経費を差っぴくんですね。


 これらを25円と致します。


 と・・・単純に50円がコストとなりまして、100円で売れば50円の「儲け」になります。


 ところが長い間の御贔屓様や、周りのライバル店の存在もございますからねぇ・・・


 場合によってはちょいと割引をしなきゃなりません。


 更に陳列中に破損したり、食べ物なら試食に幾つか回したり・・・


 実際の商売では、100円の商品100個の見込み売り上げは決して10000円とは参りません。


 まぁ大抵は8000円が良い所。


 と・・・原価は変わりませんから3000円が「収益」なんですね。


 が・・・


 役人の商売では100円単価の商品を100個売ると売上金は10000円、と考えるんです。


 陳列破損分や試食用は納入業者がサービスで持ってくるもの・・・


 これが「大原則」なんですね。


 御贔屓さんへの割引なんかは、


「100-20=80」


 つまり原則は100円なんだから、ここから20円引きますよってな発想なんです。


 商人の発想ですと、下代50円で上代100円、まぁ30円は「頂きましょう」で80円。


 つまり原則は50円なんで、ここに30円の手間賃を頂いて・・・ってな発想なんです。


 同じ80円でも全く違う視点と発想なんですね。


 ここに「感謝」や「意識」の違いが出て参りますわな。


 税金の申告なんかにこれは如実です。


「お宅さん、10000円の課税が標準です。でも何とか控除が利いて今年は8000円にしてやりましょう。」


「なら8000円を納付すれば良いんですね?」


「いや、原則は10000円でこれはオカミのもの。一度10000円は渡せやこら。2000円はお情けで後々返してやる。」


 年末調整と言う名の傲慢ですな。


 もっとも、これが悪いってばかりではございません。


 不足分を後から取られるよりは庶民にとっちゃあ戻って来る方がましですな。


 複雑な控除の仕組みも、無ければ辛い庶民にございます。


 さて、財務省を批判するお話では無くて、ジェーアールさんのお話なんですね。


 基本的に運賃130円で乗せてやるんだ、割引なんざぁお情け。


 この役人根性が二十年を超えて未だガッチリ活きている。


 その証明が「青春18きっぷ」なんです。


 切符の類別からすれば、


「期日限定・有効権利行使の基準は使用日を基準とした特殊取り扱いの普通乗車券のつづり」


 になります。


 普通乗車券の変形と言っても良いですね。


 ですが、「二等座席のみに限定」としていたところに明治以来の「頑固」が垣間見えます。


 で・・・


 役人商売的解釈では、


「本来はもっと高い運賃としているところを、一日を単位としてこんなに安く乗せてやるきっぷ」


 となるんです。


 これを商人商売的解釈で見ますと


「普段は御客様でない方にも御客様として銭を頂ける機会を作るきっぷ」


 となります。


 ですから、7日間有効10000円と当初設定されたのですね。


 つまり、多角的利用需要の喚起を促し、収入機会の拡大を図るもの。


 この発想があったのです。


 そもそもは「乗車券有効期限が100キロを超えると2日間になる。まぁ100キロ以内だと片道1000円程度??なら往復と考えて1日2000円は妥当でしょ?でも折角の売り出しだからさ2日はオマケしちゃおうよ。」


 で7日間10000円なんです。


 これら企画切符の企画の段階で今もって行き交うと言う随分前時代的な会話があるんだそうです。


「通常10000円を8000円にしたらどうでしょうねぇ?」


「2000円も損するんだ・・・・」


 馬鹿。


 1日100人の定期・定型の固定利用旅客がいるとして、定期券やら学割やらを考えなくても、例えば100円の運賃とすれば10000円。


 これにその「いくらか損」な商品を入れたら、10000円から下がると思うかよ、馬鹿。


 普段は汽車なんざぁ乗ら無ぇモンが使うんだろうが。


 その「損な」切符が無けりゃ、その御客様はんなトコ行くモンか。


 つまり、旅客数が単純に上がるんだよ。


 それが魅力的であればあるほど「増数」が増える。


 本来が100人×100円の商売だからねぇ、そのままなら変わらないし・・・いや昨今の「当たり前」を考慮すれば旅客数が減って当然。


 それが増加出来るんなら、結果として1人でも2人でも「増収」だぜ。


 この発想が不可欠なんであって、それが「民間」の発想なんですよ。


 今日、青春18きっぷは5日間11500円。


 で・・・この商品自体のコストは「0円」。


 そのゼロコスト商品でこんな価格設定をしている事自体が間違いでもあろうモンですがね。


 第一、この切符でまともに長距離行けない→利用価値が下がっている→資産価値が下がっているってな現状から考慮すれば、むしろ「7日間10000円」とするのが民間的商人的当然の発想なんです。


 更にジェーアールの偉い皆様が良く仰るお得意の論法・・・


「民間なんだから、儲けも考えないといけないんですよ。」


 ならば、この商品に対応して長距離夜行快速列車を増発するのは「当たり前」。


 で・・・車内できちっと調べてごらん。


 ちゃんと「のび」(青春18きっぷの隠語。発売当初は「青春18のびのびきっぷ」の商標だった)で乗って来ますよ。


 その分は全部「増収」ですよ。


 多少は通常乗車券利用者がこれに流れても、現状の我が国鉄道の旅客は「定期券利用者」に支えられていると言っても過言ではありませんからねぇ。


 旅客需要喚起=単純に御客様が増える→儲けが増える。


 最初に取っても居ねえ銭の勘定をするところが間違いなんですぜ。