織姫に 逢いたき宵に 涙雨 愛しき髪は 遠き憧れ


 七夕なんて何とロマンチックなお話でございましょう。


 昔の人々は想像力と表現力が実に豊かな事、驚いてしまうものです。


 恋しい人がありますと、人は誰でもアーチストになるものなのでしょうか。


 そのパフォーマンスが情報過多の今日、むしろ薄れて脆弱になっているのでは無いでしょうか。


 そうですねぇ、小生の視点で愛しい人を思うと、やはり長い黒髪がうなじから肩に掛かりましてね、そんな姿を思い浮かべて黄昏たりして・・・


携帯の メールの音を聞くたびに 君の名探す 夏の始まり


 今時の恋愛ですと、こんな感じなのでしょうね。


 ところが心を伝える手段が限られていた時代、恋愛はもどかしくもあり、しかし詩的でもあり。


 誰かと常に繋がっていたい、その気持ちは不変ですが、どうも直接的なものを追い求め過ぎます。


愛しきと 伝えた君に 迷い風 黒髪撫でる 指は狭霧か


 折角想いを伝えても、それが即座に承知っ!ってな訳には参りませんのが人の世の常。


「え~ど~しょ~かなぁ・・・・」


 その台詞の終わりに♪が付けば未だ当たりもありますが、遠く窓の外を見て・・・なんてぇ時にはかなり迷っているってぇのが確かですわな。


結ばれて 迷う波間の もやい綱 宵には解きて 出船見送る


 それでも押して・・・なんてぇ事では、女性の心は動きませんよね。


 無理に・・・なんてぇのは、無粋過ぎますしね。


 だからと言ってそのまま黙って・・・は、逆に失礼なんだそうです。


 男からすれば、やはり女性の心は霧の中であります。