ようやくここから本題でございます。
下の画像は京都・梅小路蒸気機関車館にございましたレトロ客車、現場では在来型一般車と呼んでおりましたが、蒸機につながれた姿こそ本来の客車、やはりお似合いでございませんか?
この後ろがオハフ33形式で、戦前に急行用として作られたもので、「オハ35系」とも呼ばれて昭和14年から25年まで長きにわたり550両が全国で活躍したものです。
手前はオハ46形式、同じ様にしか見えませんが、こちらは一世代後の昭和26年から製造された「スハ43系」グループでございます。
今日、国内で現役として残る最古の客車は、東日本会社高崎センターのスハフ32形式2357号で、昭和8年生まれと申しますから、御年75歳のベテランです。
画像のオハフ33形式289号だとて、戦中派の勢いですから既に還暦、残念な事に西日本会社では全国で唯一残った現用=本線運転使用可能機材(つまり、御客様にご利用頂いて、レールを走れるもの)の「1等展望車」マイテ49形式2号を除いて3両をこの夏までに廃車するとか・・・
この同じオハフ33形式の内装が下でございます。
時は昭和60年1月の福島県会津は既に廃止となりました日中線熱塩(あつしお)駅停車中の同駅発喜多方行上り普通第622列車・・・たった2両の客車をディーゼル機関車DE10形式が牽引しての一日3往復の始発列車です。
今日、この在来型で一番多く残ったスハ43系は、こちらのものより少々近代的な印象ですが、まぁまぁそれらとほぼ同じの客室設計なもので、こちらを取り上げました。
車体全長20000mm、客車寸法は長さ19500mm、幅2640mmで客室内では2606mmとなります。
座席間隔1465mm、シートの座布団部分は幅990mmで厚505mm、通路幅626mm、客室の高さは最大で2680mmとなります。
奥の客室扉は高さ2050mmですから、バスケットボールの選手なんかは頭がぶつかったりしそうです。
ただ、床や座席に木材が多用されておりまして、一応「鋼製」と呼んでおりますが、今日のものよりは温もりがございます。
室内灯はサークラインと呼ばれた丸い蛍光灯なんですが、画像ではかなり明るく見えますが、シャッターを開けっ放しで撮影したもので、実はもっと暗いのですね、その深い屋根に付いた蛍光灯の位置は、夜汽車でも窓に蛍光灯が反射して見えにくいものでもありまして、流れ去る信号や踏切の警報機なんかの奥に家や街の灯が見えて、それは美しいものでした。
これら内装を寸法入りでご紹介したには訳がございます。
皆様ならば蒸気機関車に、それこそ彼氏か彼女(が鉄道ファンだったら、何て恐ろしい仮定として、ですが・・・)か、子供さんやご両親なりにせがまれて、まぁ大枚を叩いて出掛けて御乗車になるとしたら、この4つのうちどれに致しましょうか?
国土交通省の指導として、これら蒸気機関車を含めてイベント列車は原則として普通列車(快速も普通列車に属します)として販売してくださいな的意向がございまして、それ以前から蒸気機関車を運行していた大井川鉄道などを除き、JRで蒸気機関車列車は殆ど「臨時快速」なんです。
それでも東日本会社などは510円(大人一枚無割引)、北海道会社では800円の指定券(これらの列車は全席指定とする場合が殆ど)を運賃とは別にお支払い頂きます。
小生が、蒸気機関車列車をイメージする時には、やはりこの在来型による客車となってしまう事が多いですねぇ。
それは小生の趣味、と言うよりは「効果」の問題なのです。
ただSLが走っているよ、それがその機会を逃したら来年か・・・はたまた暫く無いかも・・・となれば、御客様・・・これは御乗車になられる方も、沿線に並ばれる方も含めて殺到もするでしょうが、毎年恒例・・・となったら・・・その3年目に「結果」が出て参ります。
一度下降した利用率を再浮上させるには、実は新規立ち上げ以上に手間も苦労も経費も掛かるのです。
では、何故下降するのか・・・
一言で言えば、その場、その列車、その空間と時間に魅力が無かったから、と申し上げるしかございません。
イベント列車の場合、御客様の多くは「わざわざ」それに御乗車の為においで頂くのです。
そこで鉄道会社の人間が陥り易い「慢心」は、お客様には他に幾らでも選択肢があり、何もこの汽車に乗りに行かなくても私鉄のリゾート特急で温泉やら景勝地やら、もっと言えば外出で無くてもその「時間」と「費用」を使うものなど数限りないのでして、逆に言えば、それらの多々な選択肢の中から、この列車にお乗り頂く。
これらの御客様は純粋に「増収」となる特別有り難い御客様なのです。
それが少しでも利用率が減ると、
「他(鉄道や列車)に流れたんだよ。」
と判断してしまう傾向があるのです、そして・・・
「そろそろ・・・辞めちまうかぁ・・・」
なんて言い出したりしちまうんですよ。
違いますよ、総体としての魅力なんですよ~っ!
その一番実効力があり、また誘引力にもなるのが客車なのです。
ってぇ理屈、ちょいとご理解なんぞ頂けますでしょうか?
細かい数字を出せば実は一目瞭然なのですが、それは流石に企業秘密(笑)なので・・・
まぁ尋常小学校しか出ていない、無学の者の話なので、大それた事も無いんですがねぇ。

