さて、下の画像は昭和35年に登場した気動車特急80系、と申しまして、その一族による北海道・函館駅に到着しようとしている特急第14D列車「北海4号」でございます。
この80系は、先に東海道本線などで成功を収めていた電車特急20系・・・後に151系となり更に181系と呼び名は変わりましたが・・・このシリーズとほぼ同様の客室内装を持っております。
何せ気動車・・・ディーゼルカーとも呼ばれますが、これは分割・併合の多い運転計画となるケースが多く・・・つまり地方路線向けってな感覚だったんでしょうか・・・最初に使われた常磐線経由上野~青森間特急第1・2D列車系統「はつかり」では、9両固定で運転されたのですが、電線の無いところでも特急が転がせられるってんで、翌年には画像の運転台の真ん中に貫通路、つまり扉と御客様も通れる通路を設けた分割・併合に便利な制御車キハ82形式を作って、大阪~青森間と何と!北陸・信越線を経由して大阪~上野間の特急「白鳥」や、北海道初の特急「おおぞら」(函館~旭川・釧路間)他にも九州や山陰にも投入されまして、全国特急網を実現した立役者でございます。
この普通席の客室は、二人掛け座席が一体化していて座席ごとグルルン!と回す回転式「ロマンスシート」が並んでおりまして、今日の様にリクライニングにもなりませんが、特急は座席が全部進行方向へ向くものである、と言う国鉄のしきたり、によるものでございます。
向かいの背もたれ板の裏には小さいテーブルが付いていて、勿論冷暖房完備、窓は開きません。
座席寸法は二人掛けワンセットで幅1040mm・座席間隔910mmで、妻板・・・つまり壁に面した座席だけ700mmで、車体全幅2900mmに対して客室内は2758mm。
壁に面した部分だけちょっと狭いので、ここはテーブルが付いてゴメンナサイとしています。
車体は全長21100mmで、車体の純粋寸法は20600mm、座席定員は中間車のキハ80形式が72名で、キハ82形式は運転台と発電エンジンを積んでますから52名となっています。
空調装置は平べったいキノコみたいなカバーが独特なスタイルなものを積んで、今日のような補助扇風機も無いのですが、個別にスイッチが付いていて若干調節が出来ました。
ただ、このラインデリアが無いために客席から見た天井は思うよりは深く=高くなっていますから、今日の機材より息苦しさは感じませんでした。
肘掛は付いていますが、二人掛けで両端にだけですから、それぞれ片腕しか使えません。
ただ、これでも当時は特別急行用として豪華なもので、北海道のものは国鉄末期に後輩の183系気動車の簡易リクライニングシートに換えられ、ちょっぴり狭くなりました。
最長で15時間もこれに乗る・・・と考えるとお尻と腰が痛くなりましたが、それでも新型に負けない乗り心地でした。
エンジンが180psのものが当時の限界で、空調やら高速を得るための二つのエンジンなどを抱え込んで、重い車体になっちまったんですが、これはこれで加速時は柔らかく、それも含めて快適ではありました。

