まぁ鉄道模型って、かなりマニアックな印象を持たれる様ですが、日本の人口1億2千万人ってぇ仮定で、推測値として、「鉄道趣味」の方は700~1000万人で、このうち鉄道模型の人口は300万人と言われております。
一番大きいのが「鉄道旅行趣味」で500~1000万人、次にこの「鉄道模型」、「鉄道写真撮影」と「コレクション」が250、一番少ない「鉄道部品収集」が20万人と言われております。
この他にも「時刻表研究」「廃線跡探訪」など多数の分野がありまして、市場規模は一説によると推定2.5兆円とか・・・ただ熱狂的な・・・となると勿論数値は下がるものの、単数に対する市場規模は反比例して多くなります。
どんな趣味だって同じなんですがね、ただ鉄道は生活に密着している部分での素材なもので、どうしたって人口が大きくなるのです。
無論、この分野は重なっている事が殆どで、例えばパソコン趣味の方が居ても本体バラしていじる人口と、インターネットを楽しむ人口は重なります、が!
機械のチューニングして、ソフト作って、ネット楽しみつつ窓際族も林檎族もペンギンさんだってOKさ、なんてぇ人はなかなか居ません。
それが鉄道趣味の方は、旅行もし写真も撮って、切符や部品もちょいと買い込んで来て時々廃線跡なんか歩いて、見つけた風景を模型で作って・・・なんて、結構いらっしゃるんです。
なので市場規模がかなり大きくなる訳でして、その多層的な構造と重複度合の高さは他の趣味では見られない特性なんです。
鉄道模型もまぁこれが色々ありまして、基本的にはミニSLも「小型乗用模型」ですから鉄道模型の分野に入るんですが、大抵は別個としてカテゴライズされちまいます。
「俺達はそんなおもちゃいじってんじゃ無ぇや。」
なんて伺いますが、ミニSLやっているお父さん方はプライドがあるんですね、それはそれで理解できますが、一般的視点から見れば、残念ですがやはり「鉄道模型」なんですわ。
さて、「乗れない」ものに絞って、人口の8割はNゲージ=1/150・9ミリ軌間に占められまして、続いてHOゲージ・・・これは16.5ミリ軌間の規格を総称して便宜的にこう呼ばせて頂いております。
業者やマニアによっては呼び方どうの、とこだわりがある様でして、縮尺も1/80の他、1/87もございまして、ただこのカテゴリでは圧倒的に1/80縮尺のマーケットが大きい。
更に1/220や、1/48・1/32・1/24と色々大きさが・・・
さて、話題はNゲージ・1/150、9ミリ軌間の世界です。
鉄道模型の中でもこの1/150と1/220は「システムホビー」と呼ばれておりまして、レール・制御装置・車両などは一定の規格に沿って作られたもので構成したそれぞれのシステムステージで、それぞれが楽しんで頂く様になっております。
逆に規格外のものは「馴染みにくい」雰囲気がありまして・・・と言うかそんな状態になっちまうもんで、例えばトミックス(タカラトミー資本傘下トミーテック社)ならばレールから駅から電源制御装置に至るまで一環したシステムを持ち、また関水金属(独立資本系・販売はカトー社)も同様にほぼ完璧なシステムを揃えています。
この両者のシステムは相互に使えるものもあれば、レールなんかは別個の設計基準なものですから、混在して使うには一苦労、なんです。
資本力では後発のトミーの方が比較にならない程大きいのですが、何せ元々輸出を中心に展開していたカトーはブランド力が大きい・・・そんな大手2社を基軸にしている業界です。
さて、トミー社の方は走り出しが香港バックマン社に貨車や米国型ディーゼル機関車を日本風に塗装した「安価」路線で斬り込みを掛けて来た訳で、プラスチック金型成型では定評があったカトーに対抗出来るまで随分と苦労があった様です。
が、一度高いレベルの技術と独自の風合いを獲得してからは、巨大な資本力を背景に、「確かなマーケティング戦略」へと転換し、ユーザーが求める商品の探り出しから突破口となる1アイテムを出し、続いてそれに連動するものを・・・とユーザーも喜び、メーカーも着実に数値が読める商品展開をして来たのです。
と言うか、他の業界ではこれが当たり前なんです。
しかし、鉄道模型メーカーの業界では経営者の趣味とその時代の流れの断片的商品化・・・まぁ思い付きと申しますか・・・そんなものが常識になっていたんです。
で、カトー社でのお話。
「次、何にしますか?」と専務(社長の奥様)
「何か有る?」と社長
「社員に聞いてみましょう」と部長。
で、国鉄では当時新しかったローカル線用ディーゼルカー「キハ40」系列を商品化する事に。
ところが・・・その検討に際して「資料」として出て来たのが北陸地方で撮影されたこの機材の写真。
で・・・台車が「コイルバネ」仕様になっちまったんです。
実際のキハ40は、東北・北海道と九州に多く配置され、北陸~山陰配置のものは多い方では無かったし、第一数が多いのは「空気バネ」台車のものでした。
レールにまで手を出さないメーカーや、サードパーティーなんかはもっと思い付きに近い商品の出し方をするんですが、もっとも鉄道模型業界は今もって「家内性手工業」の世界なんですわ。
小生は皮肉に「野麦峠」なんて言ってますが、何より販売に関して総体戦略が無いに等しい状態で今の今までやって来られたってぇ事が凄い。
まぁネット時代になって、オークションなんてぇ仕組が出来て短気なのも増えて来た様ですが、基本的に鉄道模型ユーザーは気長ですからね、それで丸く収まっていたってぇのが、何より凄い話ですわ。
(その後、カトー社も戦略的商品構成に転換しましたが、それが成功しているのがユニトラック=レールとジオタウン=アクセサリーの街並などのシステム化で、車両の方はレトロ派と現在進行派の分離はしたものの、やはりトータルバランスは良いとは言い難いもんになってますねぇ。)
