小生がドラマに関わっていたのは足掛け10年ほどで、上野駅案内所勤務の頃に既に十数本関りがございまして、数えてみればロケ屋稼業は正味5年程でした。
そのまぁまぁ同業者の間ではやはりこなした数が少なかったとは言え、出演者と写真に納まったのはこの一枚だけで、これも異例だそうです。
この凄い美人は女優の有森也美さんで、2Hドラマのロケの際に北海道小樽市で一番眺めが良い、と言われていた先輩のレストランで撮影したものです。
実は小生の左隣には、小樽市観光課のTさんが写っているんですが、こちらはトリミングしちゃいました。
と、申しましょうか、「この話題は部門区分が違うぜオイっ!」
なんて指摘してくれる方もいらっしゃいませんから、ついつい自分で解説しちまいますと、このロケの最中、C623機の運転日が当たってまして、スケジュール的にも開いていると言う事だったもんですから、密かに有森さんだけ連れ出して、蒸気機関車列車に御案内!と言う嗜好でした・・・が・・・
次々にスケジュールが崩れて、結局ダメに・・・
実はこの現場はとても荒い流れで、役者さん達も皆様かなりお疲れでして・・・
殊にお若い女性の有森さん、9月の行楽シーズンですもの多々楽しめる味覚も時間無く、観光タイムも削られ、しかも主演のプレッシャーでちょっと元気が無い(もっとも疲れていたってが大きい?)もので、蒸気機関車関係で小樽市役所に行った時に、Tさんと画策してロケ最後の日にこのレストランでちょいと一息・・・と。
何か食べて頂いたのかなぁ、全くその辺の記憶がありませんが、とても素敵な笑顔で写って下さいました。
ご本人は、松竹映画の「キネマの天地」で実質デビューされ、押しも押されぬ・・・と拝見したものの、
「未だ良く判らないんですよ、ずっーと夢を見ているみたいな、実感が無いんですよ、自分が女優だなんて。」
とか仰ってました。
「ここは、何が美味しいんですか?」
ロケの移動中、そう尋ねて来られて、色々説明したものの、
「でも、食べている時間って無さそうですよね!」
なんて・・・
この時、たった一つご所望になった事がありまして、
「自分でガラス作れるって・・・そんなところあるんですか?」
と切り出され、ガラス作りの体験に凄く興味があった御様子でした。
後々、Tさんに伺ったところ、翌年再びドラマのロケで小樽へおいでになった時に「念願成就」したとか。
ところで、このドラマの役者さんでお一人、
「SLかぁ・・・乗ってみたいなぁ!」
と仰って頂いた方が居られまして、この役者さんが宿にサングラスを忘れて、それを届けに行った時の雑談の中のお話ですが、リップサービスにしろ有り難いお言葉です。
それが黒田アーサーさんで、素顔はちょっと無口な、でも礼儀の正しい方でした。
何より腰が低かった方は財津一郎さん。
もう大御所ですよ、でもこの業界ではそんな方程、腰が低い方が多い。実に多い。
むしろ威張っていた方は最近、拝見しませんね。
無名・有名関係無く、御乗車になって頂いた方全てに、笑顔が自然に湧き出る・・・
まあ、蒸気機関車は、芸能界以上にミラクルで、エンターテイメントな存在なんだぁ、と感じた頃のお話です。
