日本は不戦のアイデンティティーを確立して60年になります。
不戦という手かせ足かせの中で、いかに国際社会におけるポジジョンを獲得していくことができるか、それをどうやって人知でまかなうことができるのか、という実験をしている国と言っていいでしょう。
もっとも、手かせ足かせを緩んだところから漏れて行くものもあったかも知れません。また安全保障面ではアメリカにすりよっているという見方もできるかもしれません。しかし、それも実験過程で考え出されたひとつの人知であろうと思います。
それ以前、日本は帝国主義という国際情勢下にあって後発組でした。富国強兵政策と、対ロシア政策でロシア国内の混乱という僥倖を得たことにより一定のポジションに収まってはいましたが、順番で言えば後ろのほうでした。
そんな日本がアジア圏にどんどん進出する列強国に対して、帝国主義というおなじ価値基準で生存圏を求めたところ拒否されました。日本は国際連盟を脱退します。
最弱の列強国である日本は、奇襲さながらに開戦し、ドイツと同盟を結んで世界を2面作戦に分断することで、アジアに植民地を持つ欧米列強国を一時的に退け、支配圏へ獲得することに成功しました。
中には、列強国が160年に渡り支配してきながら、日本が侵攻してわずか数日で撤退した地域もありました。
しかしその後、背伸びした戦略をとってきた日本は疲弊し敗戦します。
非戦闘地域への空襲(空爆)、民間人への機銃掃射などの事件が各地で発生し、最後は原爆2発を受けて。
不本意の中で、高潔と恥の文化は対戦国を憎むことは棚上げし、自らを律することで敗戦を受け止め、未来を指向しました。
そして昨今、中国の海洋膨張政策、韓国の情勢不安からの非日政策の過激化などから、不戦の返上が視野に入ってきています。
イスラム国が日本人を人質にするということは、以下の学びをもって人質にしなければなりません。
1.日本は体制を脅かす危害を受ければ、わが身を顧みず報いを与えようとするということ。
2.日本が決意すれば徹底的に目的を果たそうとするということ。
3.欧米先進国と帯同していると見えるかもしれないが、憎しみは解決ではなく保留しているということ。
つまりは一番敵にしてはいけない、潜在友好国かも知れないということです。