イギリスのEU離脱にみる世界的なポピュリズム傾倒への懸念と新たな民主主義システムへの熱望 | alpha(8X's NEST-仮宿ぐらし漂着編-

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イギリスのEU離脱に関する国民投票の結果が僅差で離脱を選択したことはご存じのとおり。


日本では自民党が経済問題の解決をニンジンにして憲法改正をもくろみ、アメリカ大統領選挙では内向的政策をわめくトランプ候補なんていう一昔前の冷静なアメリカ人だったら歯牙にもかけられないだろう候補が躍進しようとしている。


民主主義ってこのままにしておいて丈夫なのだろうか。というのが昨今の不安としてある。


大衆迎合主義、人民主義、ポピュリズム、呼び方はなんでもいい。とにかくこういう下卑た考え方というのは、どの勢力の中にも存在していて、それを煽って利を稼ごうというのを理性的にきちんと見抜かなければならない。


まず前提として我々が共通の価値観としている民主主義システムは過渡的な不便なシステムであるということ。現在の方法ではまだまだ工夫が必要だし、圧殺されている人たちも多い。


そこにきて新たな投票権を与えられた18歳~19歳の若者たちがどういう投票行動をするのかとても怖い。


生徒会役員投票ではないということをきちんと伝えられているのだろうか。


我々はこの不便な仕組みの中ではきちんと議会を操らなければならない。議会を操るということは、拮抗した勢力を整えて、ポピュリズムをあぶりだした政策を得るということに他ならない。


拮抗した勢力を整えるということは、場合によってはあえて敵対勢力にも票を投じる行動がその後の正義になることもある、ということなんだけど。

目にするインタビューではなんだか「信じる人に投票します」とか言っちゃってて、すごく心配。まだ議会制民主主義はその段階ではないのですよね。


我々がなぜ議会制民主主義に依存したかといえば、

①多数が一斉に議論する情報処理に耐えられないということと、

②距離や物理的な問題で全員が議場に集まれるわけではないということ、

③そして、経済活動をおろそかにしてまで議論し続けるわけにはいかないという、

やむを得ない事情があってのことにすぎないのです。


あれ。もう少しで解決できそうな課題ではないですか。


議会制民主主義に代わる新しいシステムの誕生を渇望してやみません。