親孝行 | しあわせのいちにち

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いつものように出かけたつもりが。
「いってらっしゃい」の声が、いつもより切なげで、ちょっと引きずっていた。

友達と遊んでから、彼に会い。
親ものに弱いんだよーなんて話をしながら見たのは、東京ガスのCM。
泣けるんですよー
まとめがYouTubeにあったから、一緒に見たのだけど。
これまでの親との、ほんとにちょっとしたもやもやを思い返して、泣いてた。
ふいに抱き寄せられて、「何か思い当たることがあったの?」ってズバリ聞かれて、隠しようがなかった。

決して彼のことを否定しようとしているわけではないけど、そう聞こえてしまいそうで、恐る恐る話した。
そしたら彼は静かにシンプルに答えた。
「半年なんて長いようで短いよ。
今のうち親孝行しておけよ」
俺も人のこと言えないんだけどさ、とつけ加えて。

彼にとって「親孝行」は大事なテーマのようで、度々口に出している。
一見ボロボロの財布も、親からもらったから使えるところまで使いたいんだって聞いて以来、ふれていない。
だから、私の親のこともとても気にかけてくれている。
母がさみしがるであろうことを、一番気にしてくれている。
本当は今すぐにでも同棲したいのだと思う。
けど、両親の意向を尊重したいと言って、あっさり頷いてくれた。

親孝行って何をすればいいかわからない、って言った。
そしたら「一緒にいるだけでいいと思う」って、これまたシンプルに。
そうか……そうかあって、心に染みた。
私は彼との時間が好きすぎて、未来のことばかりに気を向けていた。
けど、本当に大事にしなきゃいけないものは、今なんじゃないかって思った。
……彼の家の中で連なる洗濯物を見ながら笑

素直なようでいて、一番大事なところは素直じゃないから。
お互いそんなんだとほんとどうしたらいいかわからないけど……
1日1日をもっと大切にしようと思った。
あと何回食べられるかわからない母のごはんをたくさん食べようと思った。
家の手伝いをもっと積極的にやろうと思った。
たわいもない会話をたくさんしようって思った。
そうやって毎日毎日、両親への感謝を忘れないようにしようって……

ねえ、○ちゃん。
親孝行って、こういうことかなあ?