前回は翼の形状について触れましたが、今回も出だしは翼について整理したいと思います!


私は今ハセガワのA300を製作しているのですが、この機種の主翼前縁の付近には板のような装置が取り付けられています👀

同じくB727や航空自衛隊U125にも装備されています!


※ネットより拝借(B727)

この板のような装備の役割をご存知でしょうか?



まず名称ですが、一般的には「前縁フェンス」と呼ばれています。


役割ですが、後退翼においては主翼上面の気流の流れが後退翼に沿う形で内側から外側へ流れる特性があります。アウトフローと呼びます。


このアウトフローが発生すると翼端で失速が発生してしまう、いわゆる翼端失速を引き起こしやすくなります(理由は省略します)…翼端失速は当然飛行機にとっては良くない現象なので、これを防止するための策を採っているということです。


ただし、全ての機種に装備されている訳ではありません。翼の形状でその要否が変わってくることにより、装備されていない機種もあります。


また、前縁フェンス以外にも、翼上面の前縁から後縁にかけて板を立てる境界層隔板(Boundary layer fence)という装備をしている飛行機もあります👀


※ネットより拝借(U125A)



プラモを製作する際にこのウィングフェンスを見かけたら、是非この知識を思い出していただければ…と思います!




続いては、エンジンに注目します!!

なぜ、旅客機など輸送機には主翼に吊り下げ式エンジン装備が多いのでしょうか?



この形状にも理由があります!


細かくはいくつかあるのですが、皆さんにお知らせしたい1点を絞りました😁


飛行機は高速飛行をすると、衝撃波が発生するお話をしました。実は高速飛行をすると、翼がガタガタと揺れる現象が発生することがあります👀これはフラッターという名称が付いていますグッド!


当然、フラッター(振動)は飛行機にとっては良くない現象です…最悪の場合、機体を破損することにもなります💦


そこで、エンジンを主翼に吊り下げることで、いわゆるオモリになり主翼の振動を起こしにくくする狙いがあるのです!マスバランスになっているのです!


そのような理由で、ほとんどの旅客機には主翼に吊り下げ式エンジンを装備しているのです👍


では、DC-9シリーズやB727などリアマウント式が存在するのはなぜでしょうか??


リアマウント式は別のメリットを採用しているからです😁

あまり細かく書くと本格的な航空力学の記事になるので割愛します(笑)


ちなみに、リアマウント式エンジンの取り付け角について、実は地面に対して水平に取り付けている訳ではありません!!


なんと、微妙に上向き+若干内側向き(胴体側)にオフセットして取り付けられています!(機種による)


理由は、リアマウント式の飛行機は大抵がT字尾翼の飛行機で、エンジンの前には主翼があります!

この主翼からの吹き下ろし(空気流)がエンジンの取り入れる空気流に影響を及ぼし、エンジンの安定的な空気取り入れを阻害するのを防止しているのです!




エンジン取付位置で言えば他に、胴体に近いところに取付けた方が片発不作動(1 ENG FAIL)になった場合、有利に働く(ヨーイングモーメントの関係)…ということもあります。主翼のどの辺りに装備されているかも併せて気にしてみると面白いかもです👍


プラモデルでエンジンを接着する際はこのような知識を思い出してみて下さい😁


今回は以上です!