今回は旅客機プラモを作る上で気にしたい、ちょっとした実機の豆知識を整理したいと思います!

ご存知の方もいらっしゃると思いますが…😇


では、早速ですが今回は翼についてです!

飛行機の翼は胴体接続部から斜め後ろに向かって伸びていますね?

なぜでしょうか?
※ネットより拝借


この翼型は「後退翼」と呼ばれています!

理由をザックリ言うと飛行機が高速で飛行するため…が答えです👍


高速飛行をしないQ400やサーブなどは後退翼を持っていません🛫


???!



ジェット機は速度を上げて飛行していくと、いずれ音速に近付いてきますね?音速に近付くと問題になるのが「衝撃波」なのです。


※ネットより拝借

あ~ムズカシイ話になってきました…(;´Д`)


衝撃波が飛行機にどんな悪さをするかと言うと、急激な抗力の発生と揚力の低下を引き起こします👀


つまり、衝撃波が出来ることで、飛行機にとっては大きな抵抗が翼に出来ることになり、同時に飛行機を浮かせる力である揚力が急激に減ってしまうのです。


翼に後退角を持たせるとどうなるか…結論は速度を速くしていっても衝撃波が発生する速度を大きくすることが出来る!(より速い速度まで到達しないと衝撃波は発生しない)

つまり、速く飛行することが出来る!というところに話が繋がっていきます😁

なぜ??は数式を使うなどの難しい話なので省略しますね💦(航空力学的に大切な要素をかなりすっ飛ばしました…一応プラモ関連記事にしたいので許して…)


後退翼は速く飛べる等メリットはありますが、当然のごとくデメリットもあるのです…これも型式限定訓練や審査では重要事項ですが、省略します(^_^;)


※ネットより拝借

ここで注意したいのが、飛行機の胴体自体が音速に近付くのではなく、あくまで翼周辺を流れる空気の流れが音速に近付くというお話です。胴体周辺の空気の流れはもう少し遅いんです。


また、後退角を大きく付けるほど速く飛べるのですが、輸送機では構造的に限界があって45度くらいまでで限界を迎えるようです!(45°後退角の輸送機は存在しません)


ボーイング代表機種の後退角と巡航速度は以下のとおりです。

B737-800は25°(M.78)

B747は37.5°(M.86)

B767は32°(M.80)

B777は32°(M.84)

の後退角を持っているとのこと👀


※ネットより拝借

ちなみに…主翼と水平尾翼や垂直尾翼を見比べた時に、水平尾翼や垂直尾翼の方が後退角を大きく持たせてあるのですがお気付きでしょうか??


プラモデルを作っていてもよく分かると思います😊


この形状の違いにも理由があるのです!


例えば主翼で衝撃波が発生したとします。そうなると、主翼はその機能(揚力の発生)を大きく失います。しかし、より大きな後退角を持たせた水平尾翼と垂直尾翼は同じ速度でもまだ衝撃波は発生していませんので、揚力の発生やコントロールは生きています!

主翼も垂直尾翼も水平尾翼も死んでしまっては飛行機にとっては致命的ですからね…

こんな理由があるのです!


ただし、実運用では守るべき速度があり、通常は衝撃波を生じるような速度域では飛行しませんのでご安心を☺️


後退角を45度以上必要とする(速い速度で飛ぶ)コンコルドや戦闘機などはデルタ翼にするなどして、大きな後退角を付けていますね👍


※ネットより拝借


プラモデルを組み立てる際は、是非機種ごとの後退角の違いを意識して製作してみたら面白いのではないでしょうか!


今回は以上です!