どーも、子連れおーかみです。

 

仙台は最高気温5℃とか6℃と、関東での真冬並み以上の寒い日が続いています。

 

関東の風習では松の内は7日までなので、今朝お正月飾りを外しました。

 

しかし今年の年始は全然年始って感じが全然しません。。。

 

コロナやウクライナ戦争に伴う物価高とアップする税率と社会保険料。そしてそれに比して全然上がらない給料。。。そういった社会情勢や生活に対する漠然とした不安のせいなんじゃないかと思っています。

 

さてそれはともかく、キスカのレビュー第6弾に行きたいと思います。

 

伊7潜の決死の奮闘でキスカ島へ上陸した国友参謀から、艦隊のキスカ進撃を促す「連送3回・サクラ」が打電され、突入判断地点のZ地点で待機していた大村艦隊は島への突入を開始します。

 

一方、上陸した国友は現地部隊の幹部達に、収容の要領について説明をします。

国友:「阿武隈以下の艦隊は既にキスカの沖に迫っています。しかし極秘の行動を必要とするので、完全な無線封止を実施しています。従って一切連絡は取れません。敵情或いは天候によって入港はいつという事は言えないです。」

寺井参謀(上写真左から4番目、演:土屋嘉男):「早ければ今日と言う事も考えられますか?」

国友:「幌筵から『サイタ』と打ったのは5日前です。」

寺井:「じゃあ、今の今にも艦隊がやって来るかも知れん。至急部隊を集結させます!」

国友:「いや、艦隊が入港するのは1600(ヒトロクマルマル)、その時刻だけはっきりしてるのです。」

寺井:「しかし、早く集合するのに越したことはないでしょう。」

国友:「部隊が集結している所を敵に発見されたら、こっちの意図を見抜かれます。従って集合は定刻5分前。それより早くても遅くてもいけない。この事は絶対守って頂きます!」

 

秋谷司令官は、艦隊が予定時刻に来なかった場合の対処法について質問しますが、国友は2時間待機しても来なかった場合、部隊を再び元の部署へ戻すよう言います。

 

つまりは確実に来るかどうかわからない艦隊が現れるまで、ひたすら無駄足を繰り返すことになる訳です。

 

これは普通に考えて、かなり精神的に辛いですね。。。

 

しかし、国友は艦隊は必ず来ると断言します。

 

それにしても中丸忠雄って俳優は、本当にこう言う信念から、或いは狂信から相手を説得する役が似合います。例えば、「日本のいちばん長い日」の椎崎中佐役とか。

 

案外、地でやってるのかも知れませんね。。。(笑)。

 

詳細が決まった所で、撤退作戦の実施とその為に艦隊が来る事、いつ来るかわからないが、艦隊は16時に入港する予定の為、毎日その5分前までに入港予定の浜へ集合し続けることが各部隊に伝達されます。

 

浜から最も遠い部隊は12キロ離れており、5分前集合の為には1時間も前から駆け足で出発する事が必要になりますが、日本へ帰れる希望が出た事で、兵士たちの士気は高まります。

 

因みにここで各部隊での訓示シーンが次々と出てくるのですが、ここは東宝脇役俳優そろい踏みになります(笑)。ちなみに以上のシーンではウルトラセブンのソガ隊員(演:阿波知信介、上写真左から3番目)とウルトラマンのイデ隊員(演:二瓶正也、上写真右端)が仲良く並んで出てました(笑)。

 

因みにソガ隊員は多岐川裕美の旦那だったんですね。どうでも良い事ですが(笑)。

 

救出艦隊来航への期待が高まる中、ついに島のレーダーが接近する艦影を捉えます。

 

当時の日本のレーダーは、レーダーの表示方式として一般的な同心円状のPPIスコープ型ではなく、縦軸に受信信号強度、横軸に距離を取って波形を表示する上の写真のような心電図に似た表示形式でした。

 

左端の波形の盛り上がった場所に何か物体(恐らく艦隊)が存在する事が分かる、という程度の原始的なレーダーです。

 

しかし艦隊接近の報に、集合時間前に持ち場を離れて爆撃にさらされてしまう部隊が続出するなどの手違いは有りましたが、ともかく予定時刻の16時までに全部隊が集結を完了し、艦隊の到着を今や遅しと待ちます。

因みに、この浜への集結シーンは富士山麓の本栖湖の湖畔で撮影されたそうです。

 

しかしキスカへあと少しと言う所で、非情にも艦隊を隠していた濃霧がどんどん薄れて行きます。これでは、艦隊が米軍に丸見えとなって海と空から猛攻撃を受ける事になってしまいます。

 

そして万が一幸運にも攻撃から逃れられたとしても、救出作戦は二度と行えなくなってしまう。

 

しかし、参謀や各艦の艦長達はここまで来たからには天候に関係無く、運を天に任せて突入するよう大村へ意見具申します。

 

しかし、これまで沈黙を続けていた大村がここで初めて口を開きます。

大村:「引き返す。」

 

驚きを隠せない一堂に大村は言います。

 

大村:「帰れば、また来ることが出来る。」

 

そして、キスカに向かってせめて何か一報するよう具申する参謀の進言も却下し、当初のからの予定通り、完全に沈黙したまま帰るよう指示します。

大村の指示通り、反転し幌筵への帰途につく艦隊。このシーンだけ、プラモデルみたいでちょっとちゃちです(笑)。

 

因みに先頭の艦は軽巡洋艦阿武隈ですが、艦橋の前の第一、第二砲塔が対潜警戒の為に左右両舷を向いている所が、個人的にはリアルで好感が持てます(笑)。

 

こういう細かな考証は戦争経験者でないと分からない所だと思いますが、戦後わずか20年の1965年なら戦争経験者の大半が社会に残っていたでしょうからねー。

 

艦橋から出てキスカの方を眺める大村へ、参謀の玉井がポツリと言います。

玉井:「島にいる連中は明日も浜に集まるでしょう。艦隊が帰った事も知らず。明後日も。。。」

 

キスカ島を目前にしながら、無念にも帰途についた大村艦隊。

 

果たして再度キスカへ突入するチャンスは来るのでしょうか?

 

続きはまた今度と言う事で✋。