秋雨
どこかの場所、どこかの時代並外れた化け物で人里遠い深山で独りいた人は恐れていて自身も人が怖かった太陽と月を見続け風に乗って時代を過ごしていたある時下山の結界近くで人の子が迷い込んだ気を消して人の子に近づいたが子は難無くこちらに気づいた小さな女の子だ驚きもせずこちらを見ているそんなことは初めてだった人の子を里まで届けた幾分後その子は時折遊びに来るようになった変わらずこちらを恐がらない天狗さん、村ではそう呼んでいるらしい人はそんなに悪いものじゃないのかそんなことを考えていたのだが女の子がいつまでもここに来てはいけないそれはずっと思っていたいずれ道を外れるであろうし人は人でいたほうがいい庵を畳んで遠くの奥山へと飛んだだが、本当はその子が来なくなる日を恐れたのでなかったか?離れて行く前に離れようと・・・その後人に化ける縁となったがそう安々とできるものでないのかもしれない人でいることはあまりに難しい