ゆっくりと1月の空が流れ
静かに2月の空気を取り込む
それを当たり前だと思い
煙草の煙と共に見送った

若者の目が僕を捕らえ
そのまま後ろへと流れる

お気に入りのメロディと
待ち合わせの雰囲気
恋する瞬間と少しに似てる

そこにいる君と
ここにいる僕と
路上で歌う若者と
街を行く人と

存在の証明と嘆く
毎日の意義と叫び
平凡な日々と和む

酒を交わす友と
言葉を紡ぐ詩人と
帰りを待つ妻と

すべては夢の形成の根源
皿の上に積もる燃え尽きた灰
今始まる

今はじめる

今という時を

強く握り締め

明日への一歩

今踏み出す
あひるがグァーと鳴いた


口を開いて突然に
思いもせずに突然に

僕を見上げるようにして
その可愛いくちばしを
僕のあごに向けて



あひるがグァーと鳴いた


たったそれだけ
何事もなかったように去っていく

僕なんか存在しなかったみたいに
お尻をフリフリさせながら
ペタペタと音を立てて



何処かであひるがグァーと鳴いた


あひるが鳴いている
あひるが鳴いている