冷たい風が僕を通り抜けていった
身体中を運び去るように
それでいて 包み込むように

冬という季節がやってくる
台風のような夏が過ぎ
駆け足な秋を飛び越え
それぞれの足並みで時を刻んで

時は人によって歩みが違う
誰かにとってゆっくりとした夏でも
僕には台風のようであった
誰かにとって今が秋でも
僕にはもう冬が顔を見せている

今 この時を生きることに
微妙なずれが生じている
それは決定的なずれではなく
ほんの些細な 決定的なものではない

人それぞれの1日があるように
季節もまた 人それぞれの顔がある
忘れられない夏があるように
忘れてしまう夏がある

僕は忘れてしまうのだろうか
たった一つのこの季節を
君と過ごした季節の変わり目を

覚えているかな
君はたった一つのこの季節を
僕と過ごしたあの時のことを

覚えていたら教えてくれないか?
この愚かで嘘つきな僕の為に
あの言葉を嘘にしない為に

最初で最後のあの季節のことを…