ヨモギ盗り?

 

 

どこにでも自生するヨモギ。原野や田畑の畔ばかりでなく、

土手や道端、どこでも見かけます。

かつては、春先の淡緑色の柔らかい若葉を摘む「ヨモギ摘み」の光景を

見かけたものです。時が移ろっても、独特の香りをもつヨモギの葉で作った

「草餅」は、変わらず人気和菓子の一つです。

 

4年前の夏、

引越ししてきたばかりの新しい住まいには、

先住者が残した南天の木が1本あるのみ。

除草や片付けをしながら、庭造りのイメージを膨らませていました。

そんなある日、

遊歩道の脇の一塊になったヨモギの群れに足を止めました。

30~40cmに伸びたヨモギの緑の葉が風に揺れ、何故か懐かしさを誘いました。

とりあえずヨモギを植えよう、という思いに駆られ、

思わず、若い茎を根っこから引き抜いていました。

その時、

「犬がおしっこしているのに」

中年過ぎの女性が言いながら、足も止めずに通り過ぎていきました。

咎める、というよりむしろ、呆れた、という風でした。

きっと「草餅」を思ったのかもしれませんね。

 

  ヨモギ茶 身体に良い

 

その時のヨモギは、あっという間に私の庭の隅を飾りました。

ヨモギは多年草なので、冬に枯れても次の春には新しい芽を出します。

春先から初夏にかけてのヨモギ摘みが習慣になりました。

摘んだヨモギをお茶にして飲むのも楽しみです。

 

ヨモギは、古くから漢方として用いられていて、あらゆる面での効能や効果が

うたわれています。

ヨモギ茶は、血液を綺麗にしたり利尿作用などでデトックス効果が期待できる、

ということで愛飲しています。

 

 

作り方

①上半分の葉を摘み、水洗いのあとよく水切りし、新聞紙にひろげて

 2~3日ほど陰干しします。

②大きめのフライパンで(底が見えるくらいの量が良い)、焦げないよう

 注意しながら炒ります。

③香ばしくなり全体的に茶色になったら、キッチンペーパーにひろげ

 粗熱をとります。

④すっかり熱がとれたら、3gずつお茶パックに小分けし、茶筒などの容器に

 乾燥剤と一緒に保存します。

 

飲み方

お湯(1ℓ)に、1パック。

 

 

犬ヨモギを摘みながら、あるいは、あの遊歩道を歩いているとき、時折り、

 ヨモギ盗りのことを思い出し、苦笑します。