あなたは本当に自分のペットを大事に思っていますか?全力で守ろうと思っていますか? | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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こんにちは。

世間は3連休なんですね。

3連休でも変わらず病院は稼働しております。

アラフォー獣医師 浜崎菜央です。

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(カラ元気なんかじゃないよ?笑)


自分が言っていることと行動していることとにギャップが多いなと思う人って結構いませんか?

生活の中でも思うことはあると思うけど、

私が今日お話することは、ペットとの向き合い方における、このギャップについてです。



私は末っ子と闘病生活をしているときに、このギャップが起きそうになって、苦しみました。



中にはこのギャップを感じずに過ごし、

おまけに、ギャップの結果起きたことに対して、

「この子の運命。老衰だった」とか

「病院のせいだ」とか

自分以外の何かのせいにする人もいます。



私は、ここ最近、シニア犬セミナーをいろんなところで開催させてもらっていますが、

そこにいらっしゃる方々は、

このギャップをいかに少なくしようか?

と考えていらっしゃる方ばかり。



「ペットと一緒に少しでも長く過ごしたい」

「もっともっと長生きしてほしい」


と思う気持ちがあり、

実際それを達成できるものがあるのだとしたら、それを学びたい

と望んでいる人。





そして、最近私がよく遭遇するのは、


「ペットと一緒に少しでも長く過ごしたい」

「もっともっと長生きしてほしい」


と願いつつも、

何も実行していないパターン



そういう人に限って、

「知っていたのに、何もやっていなかった・・・」とか

「この子のことを何にも理解していなかった・・・」とか後で後悔したり、

「他の子は長生きなのに・・・」と比較してみたり、

手遅れでやれることが限られているのに、「なんとかしてください」と懇願したりするもの。



後から後悔するくらいなら、

後から泣きつくくらいなら、

なんで最初から努力しなかったんだろう?

と思ってしまいます。
(その人の内情はわからないから、全否定するつもりはないですが




もちろん、命との向き合い方はいろいろで、

「この子の運命に任せる」と流れに任せる人もいます。




私がここで言いたいことは、命に対しての価値観ではないんです。


自分が持っている価値観に対しての向き合い方。



大事だと思っているのであれば、最善を尽くすように行動すべき


ということ。



金銭的な問題、時間的な問題が絡んでいたにしても、

それはそれで、

自分の中で、こういう理由からできなくて、

私なりにベストを尽くしているのだ

と置き換えればいいのだと思うのです。




「ペットと一緒に少しでも長く過ごしたい」

「もっともっと長生きしてほしい」


と願いつつも、

「この子の運命に任せる」と流れに任せようと思っているのであれば、


何も学ばず、無理せず、一緒に暮らす


という選択でいいと思うし、


それで死を迎えたとしても、ちゃんと受け止められると思うんです。





でも、言っていることと行動していることが異なる場合・・・


例えば、



口では「やれることはやってあげるつもり」と言っていても、

全く何も学ばず、いつもどおり、今までどおりの生活をしているような場合、

死を迎えたとき、受け止めきれません。

それは、やるべきことをきちんとやり尽くせてないから




時々、わたしたち獣医師の説明不足から、

飼い主さんがおうちのペットの病状をきちんと理解できずに治療をしていることがあります。

これも、ギャップを生み出すことがあり、

その結果、飼い主さんが死を受け止めきれないことに繋がることがあります。


獣医師の説明がきちんとされ、飼い主さんがきちんと理解していると、

その中で飼い主さんは、どんな形であれ、

やるべきことをきちんとやり尽くせるようにしようとするから


でも、その答え探しをしていても、答えが見つからないまま、死に直面すると、

ただただ放心状態になってしまうもの。


私たち獣医師の伝え方も、大事ですよね。





願っていても、いろんなことを知ろうとしていても、

知る場所を知らない方もいらっしゃるでしょう。


そういう方は、常に何かを探しています。


そして、いつか自分が欲するものに遭遇することができるものです。



何にも実行しないでいて、

自分が欲するものに遭遇したり、達成できたりすることって

そうそうないことだと思います。



これは、ペットに関係なく、いろんなことで当てはまることだと思います。



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わたしたちが今しているシニア犬セミナーは、

わんちゃんねこちゃんたちなら誰でも訪れる死と向き合う準備でもあります。

みんなが通る道のお話。

でも、それを知っておくと決めるのは、飼い主さんなんですよね。


流れに任せると思う方には必要ないことでもあるし、

学びたいけど、そういう場所がなかったの!と嬉しく思う人もいるでしょう。



シニア犬セミナーで話す内容はみんなに通ずることであっても、

シニア犬セミナーは誰でも必要なものではないと思います。




でも・・・


「長生きしてほしいなと思っている」と言いつつ、

「やれることはやってあげたいな」と言いつつ、

「こういうセミナーあるんだ~」と知っていつつ、

何にも行動しない人は、

自分の中にギャップがあるんだということを知ってほしいし、

ギャップをうめることは自分の意識改革だと思うし、

そのギャップをもった状態で、獣医師と治療方針を決めるというのは難しいこと、

その状態で死を受け止める大変さは心得てほしいなと思います。



今日は厳しいことを書いたかもしれません。


でも、それくらい死と向き合うことは簡単なことではないということです。


ペットだから・・・とか関係ありません。

生きている限り一緒ですし、

飼い主さんは命を授かったのと一緒だと思います。


私と接点がある飼い主さんは、みんな心得ているかと思いますが、

この気持ちがいろんな人へ届くことを願っています。