「初虹(はつにじ)」は晩春の季語。いよいよ春が終わりに近づき、夏に向かっていることのサインでもあります。
「虹」は夏の季語ですが、春は「春の虹」、秋は「秋の虹」として詠まれます。春の雨は降ったり止んだり、雨粒も小さく、太陽の光も強くないので、短時間で消えてしまうことが多く、その淡いところがまたいいものでもあります。
自然現象である虹に、なぜ虫の字がつくのでしょうか。啓蟄のときにも書きましたが、虫という字は本来、小さな昆虫ではなく、主にヘビ(蛇)をさす言葉でした。虹は空に昇った大蛇が、龍になるときの姿と考えられていたのです。
「工」は貫くことを意味しますので、「空を貫いてかかる龍」が虹の意味になります。ちなみに朧(おぼろ)も「月に龍」ですので、龍はやはり水の化身です。
へぇ~😯