病気が発覚する前、愛犬が天国へいったんだ。
使っていた毛布やタオルは洗わないで取ってあるよ。
ふとした拍子に君の抜け毛を見つけて、あの香ばしいにおいを思い出す。
ピンクの首輪がお似合いの柴犬の可愛い女の子。
(マメシバじゃないよ)
太っちょでムチっとしててまあるい顔。
抱っこすると重かった。
みんなにフレンドリーで商店街の人気者だったね。
一人暮らしの相棒、いつも一緒にベッドで寝てたよ。
ちゃんとお布団かけて枕もして。
私が泣いていると涙をペロペロ、いつも励ましてくれたよ。
私が仕事から帰ってくるまでいい子で待っててくれた。
朝晩お散歩に行ったね。
秋になって道路に葉っぱが落ちると、
楽しそうにカサカサ踏んでこっちを見上げたね。
雪の日は顔をびしょびしょにして飛び跳ねてたね。
ブラシで毛を梳かすと全身で嬉しそうにしてたね。
私が入院の時も一緒にきてくれたよね。
お姉ちゃん、君が突然いなくなったから
その悲しみで病気になっちゃったのかもしれない。
病室で、いつもみたいにベッドでくるっと丸まっているような気がしたよ。
大丈夫だよワン、という声が聞こえた気がしたよ。
先生が写真を見て笑ってたね。
毎日毎日写真を見て、
君の骨が入った入れ物を撫でて心のなかでお話してる。
お気に入りだったおもちゃ、キュッキューと音を鳴らして呼んでるんだ。
毎日夢に出てきてよ。
抱っこしたいな。
もう葉っぱがカサカサしてるね。
自分で踏んで泣いているよ。
もう一度会いたいよ。
全然立ち直れないよ。