陸前高田から高速バスで仙台へ出る。
鉄道は一関まで復旧しているが、仙台への列車は一時間に数本しか来ない。一関までのバスの本数も少なく、時間が読めないため、3時間半かかる高速バスが、結局、最も確実で早いとのことだった。

バスの車窓から見える風景は、相変わらず心に痛い。4階まで津波に晒された「高田病院」も、未だに建物内の瓦礫を撤去しただけで放置されている。

school

3階、いや、ひょっとしたら屋上まで水没したかも知れないこの建物は、中学校だった。手つかずのまま置き去りにされている。犠牲になった子供がいなければいいなァ、たくさんの思い出が流されたんだろうなァ、様々なことが頭をよぎる。バスの窓から見ているだけで胸が熱くなった。

脱原発、消費税値上げ撤回を声高に叫ぶ候補者は多いが、なによりも復興が最優先という人が何人いるだろうか。絵に描いたマニフェストを掲げる前に、選挙に立つ人間は、全員被災地を歩いてみることだ。立候補の届け出には、マストの条件として欲しい。


anchor


岩手県の陸前高田へ出かけた。

鬼浜漁港で、港の海底に沈んだ瓦礫と、あわびの漁場に堆積した倒木の調査をお手伝いした。漁協の漁師さんの船で海へ出たが、1年8ヶ月前の災害が嘘のように、海は静かで美しかった。船縁から覗くと海底が見えるほど透明度が高く、吸い込まれるようなブルーに輝いている。

「目の前で自分の船がお気へ流されていったさ。ものすごいスピードだったね」

引き波に連れ去られた船は、未だに見つかっていないという。

「港の底に沈んでた船もあったけど、俺の船は見つからないのさ」

無傷のまま遙か沖合へ運ばれた船は、ひょっとしたら今頃、ハワイへ向けて流されているのかも知れない。
明るく話す漁師さんの顔に、暗さは微塵も感じられなかった。ずっと自然と向き合ってきた人の強さを、改めて見せつけられた気がした。大都会という人工的な空間で、便利な物に囲まれて暮らしている自分達が、逆立ちしても敵わない強さを、この人達は持っている。ボランティアのはずが、逆に元気とやる気を与えて貰えたような、そんな気のする一日だった。



water


街を歩いていて、気になるモノがあるとすぐに手を出す。

気になる女の子を見つけるとすぐに手を出すのは困りものだが、相手が物だから問題はないだろう。
これはイギリス産のスパークリング・ウォーターだ。左がレモングラス&ジンジャー、右はエルダーフラワーだ。
レモングラス&ジンジャーはなんとなく想像がついたのだが、エルダーフラワーは全くどんな物か判らない。持ち帰って辞書をひいてみたら「ニワトコの花」とあった。といっても、「あ~、ニワトコの花なんだァ」と納得出来る人が何人いるだろう?
僕も判らなかった。またまた辞書をひいてみたら、長い長い説明があった。

【庭常・接骨木】
スイカズラ科の落葉大低木。高さ約3メートルから6メートル。幹には太い髄がある、春に白色の小花を円錐花序に密生し、球状の核果が赤熟。茎葉と花は生薬とし、煎汁を温罨など外用薬に使う。枝は小鳥の止まり木に賞用。

どうして辞書の言葉は、こんなにも判りにくいのだろうか?もっと簡単な言葉で説明すればいいのに、これでは辞書としてあまり役に立たない。限られたページ数の中で、なるべく短い言葉で簡潔に説明したい気持ちは理解出来るが、これでは正しく説明を理解するために、また別の言葉を辞書でひかねばならない。国会議員の使う議員言葉と同じだ。子供達が辞書から遠ざかってしまうのも当然だろう。
代議士も辞書も、もっと簡単で判りやすい言葉を使うべきだ。それでなければ、多くの人が感心を失ってしまう。もうじき選挙運動も始まることだし、候補者のみなさん、どうぞこのことをお忘れなく。