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暮れからずっとおかしかった。
朝起きると頭痛がする。咳が出る。喉に違和感がある。嫌な感じだなと思い、市販の風邪薬を飲んだ。医者へ行きたくても、異変を感じ始めたのは大晦日。普段かかっている街の病院や診療所は休みだ。風邪ごときで大学病院の救急外来へ行くのも大袈裟だ。元来医者嫌いで、大抵のことは市販薬で治してきたので、今回もすぐに治ると思った。
ところが、どういうわけか、何日経っても良くならない。それどころか、咳が酷くなり、夜、何度も目が覚めてしまう。仕方なく、松が明けると同時に近くの診療所へ出かけた。素人の自分が考えても風邪以外のナニモノでもないのに、熱のないことと鼻が出ていないことを理由に風邪薬を処方してくれなかった。抗生剤を寄こせとかなり粘ったのだが、対応した医師は咳止めと鎮痛剤で大丈夫の一点張り。喉の腫れも大したことがないと言う。
納得出来ないまま隣りの薬局へ行くと、目に飛び込んできたのが「違法ドラッグ」のチラシだ。
「違法ドラッグは 買わない 使わない かかわらない」

そんなこと、今更言われてもね。ちゃんと医者にかかろうという人間が、そんな物に手を出すはずがない。まして、下町の診療所だ。待合室はお年寄りの佃煮状態なのだ。こんなチラシを配ったところで、買う人間は買う、買わない人間は言われなくても買わない。チラシを作ってばらまく前に、売る側を徹底的に取り締まるべきだ。
ついでに言うと、いつまでもマリファナを覚醒剤やLSDやアヘンと一緒にするのはおかしい。マリファナには習慣性もなければ、人を凶暴にする作用もない。喘息や呼吸器系の病気に対し、治療薬として使っている国もあるほどだ。なんでもかんでも一括りにして「麻薬」という言葉で片付けてしまうのは間違いだ。マスコミもいい加減に正しい見識を持って報道すべきだろう。