意外な出来事は、概して嬉しいことが多い。
仕事で岩手へ出かけた妻が、缶コーヒーを持ち帰った。駅と演芸会の会場を往復してくれたタクシーの運転手さんから、いただいたのだという。基本的に、缶コーヒーは糖分ゼロのブラックしか飲まない。おまけに、見たことも聴いたこともない代物だ。触らぬ神に祟りなしと、しばらく見て見ぬ振りをしていた。
ところが、雨だ…。
傘をさして缶コーヒーを買いに行くのも面倒なので、飲むことにした。甘いだけで、飲んだことを後悔するかも知れないと思いながら、口をつけて驚いた。確かに甘いのだが、ベタついたところがない。実にスッキリして美味しいのだ。こんなに美味しい缶コーヒーは初めて飲んだ。改めて缶を見ると、コーヒー本来の風味を生かすため、香料は使っていないという。しかも、龍泉洞という日本一大きな鍾乳洞の水を使っている。龍泉洞は、あまりに広く、いまだ全貌が明らかになっていないという鍾乳洞だ。鍾乳洞の地下深く、密かに湧いた地下水で入れたコーヒーだから、不味いはずがないと、訳の判らない納得をしてしまった。
何事もイメージだけで決めつけてはいけないということだろう。
株式会社 岩泉産業開発さん、ごめんなさい。

