「コーラスライン」を観るため、妻と二人で渋谷へ出かけた。東急文化村のオーチャードホールだ。
「コーラスライン」は、25年前、築地の東劇で映画版を観て以来になる。とても楽しみにしていたのだが、開演前、思いがけないハプニングが起きた。座席に座り、場内を見渡している時、目の前の階段を上ってくる一人の男性を見て、我が目を疑った。なんと、40年来の付き合いになる、人生の先輩ではないか。ここ何年もご無沙汰していて、年賀状のやりとりだけになっていたので、本当にビックリしたし、嬉しかった。少しふっくらしたが、相変わらず元気そうだ。彼は、僕の大好きな人で、その生き方や考え方を尊敬している。そこに居るだけで圧倒的な存在感のある人だ。初めて会ったのは、20才を過ぎた頃で、「あんな大人になりたい」と、ずっと思っていた。彼と会えただけで、渋谷へだかけた価値がある。そう思える。
更なるハプニングは、幕が上がって30分程のところで起きた。突然、僕の体に異変が起きたのだ。激しい悪寒がし、体が熱くなり、頭痛がする。せっかくの舞台だからと、しばらく我慢したが、どうにもならない。舞台上の女性の台詞が頭にガンガン響く。音楽に合わせて脳味噌が収縮を繰り返す。このままだと吐き気に襲われそうになり、退場した。ロビーのソファーに座り、安静にしていたところ、悪寒はなんとか収まったが、頭痛は治らない。再入場しても同じ事が起きると思い、ずっとロビーのTVで舞台を観ていた。
恐らく、劇場内の冷房のせいだろう。普段の生活でも、クーラーをあまり使わない僕は、冷え過ぎに弱いのだ。人工的な冷えが苦手で、体が敏感に反応してしまう。
終演後、再会した先輩とゆっくり話すことも出来ず、妻に連れられ、そそくさと家路についたが、妻にも悪いことをした。
日本の劇場、スーパー、デパート、どこも冷房が強過ぎる。もう少し適温を考えれば、省エネにもなるのに!
