日々是お気楽-lotus


湯島へ出かけた帰り、いつものように不忍池周辺をホロホロした。

この池には沢山の蓮が茂り、この季節は池一面が蓮の葉で覆われる。汚れた湖面が見えない分、とても美しい。

子供の頃、夏の終わりに、よく蓮の種を獲った。大きな種を乾かし、端を削って穴を開ける。唇に押し当て、勢いよく息を吹き込むと、いい音が出た。沢山獲って、沢山作ると、一つ一つ音色が違い、楽しかった。布でキュッキュと磨くと、ツヤツヤのピカピカになり、美しかった。


今は「蓮の花や実をとってはいけません」という、無粋な看板が池の中に立っているから、誰も蓮の種を獲らない。種を獲ろうとして、池に落ちたら危ない。事故があったら、公園を管理する東京都の責任を問われる。そういうことだろう。昔はみんな、池に落ちたり、崖から転がったりした。そうして、危ない行為、危ない場所、していいこと、してはいけないことを学んできたのだ。ケンカをしないから、殴られる痛み、殴った後の自己嫌悪を知らない。どこまでやると相手を傷つけてしまうか判らない。反撃されるのが怖いから、相手が動かなくなるまで止まらない。


怖い時代、危ない時代になってしまった。