精神科の薬は身体との相性が大切で

量の調整や服薬調整がかなり難しい薬です。


私はどれだけ強い抑うつ状態になっても

抗うつ剤を飲むことは出来ません。

理由は抗うつ剤の服用によって

とんでもなく躁転するからです。

4日間2時間睡眠で生活をしたり

なんでも出来るような誇大な考え方になり

空までもを飛べるような気がしたり

私は抑うつ状態より躁状態の方が危険だと言われています。

なので、脳内がお花畑になって

常にホワホワしている状態になったら

即入院になります。

自傷では済まなくなる可能性が高いからです。


抑うつ状態になったら

お風呂はもちろんお手洗いにも行けなくなるし

たった何メートルかの距離を這って行く感じになり

まず起き上がれないので

私の場合は自傷の危険性もありません。


抑うつ状態って何がきっかけでなるのかわからないのですが

危ないかもって思った時点(人の声(TVで話す人の声すら)が煩わしく感じたら、黄色信号です)で

私は歩いて

自分が夢中になれる趣味のひとつ、写真を撮りに近くの小さな公園へ行きます。

ベンチに座って、景色を眺めて、風を感じるだけで

気持ちが穏やかになり、波がすーっと引いていきます。


私は全く動けなくなるくらい、抑うつ状態になっても

抗うつ剤を服用出来ないので(主治医ですら頭を悩ませる)

そのぶん、自分でコントロールし、上手く付き合っていくしかないのです。


私が向精神薬依存症から抜け出す大きなきっかけになったのも

薬だけが私を助けてくれたり、守ってくれるわけではないと知ったからです。


薬を飲めば、抑うつ状態は改善する。

でも薬を飲めば、生死の淵に立つことになる。

気持ちは改善しても、身体が滅びる可能性がある。

それでは元も子もない。


私は自分が向精神薬依存症だからこそ

精神科の薬には慎重になる。

正直、あまり飲みたくはない。


依存症の怖さは、依存症患者にしかわからない。

なったことがない人にはわからないけれど

でも、それで良い。

簡単にわかるはずがないし

簡単にわかってたまるか、と思うし

依存症にはならない方が良いし(ならないに越したことはない、ではなく、ならない方が絶対に良い)

この怖さは知らずに生活出来る方が良い。


なったことがない人にはわからないと思うけれど

なったことがない人に腹を立てても仕方がないし、労力の無駄。

だって、プロである精神科医すらわからないんだよ。

一般人はもっとわからないよ。


今の自分が不幸でも可哀想でもないけれど

依存症は知らない方が

もっともっと幸せでいられた……ような気がします。