■Burton & Cunico / Strive, Seek, Find■

  前回、Sandalwood を取り上げたときに Burton & Cunico を引き合いに出した関係から、流れで取り上げてみました。 レーベルは何かと思い入れのある Family Production です。 このレーベルは映画会社の Paramount の傘下のレーベルだったのですが、1973 年頃に経営に行き詰まり、Paramount 本体に吸収されてしまったようです。 このレーベルには、FPS 品番と PAS 品番のレコードがあるのですが、それについては後述しましょう。

  さて、この Burton & Cunico は、Ray Burton と Gino Cunico が 1971 年にリリースしたデュオ名義としては唯一のアルバム。 多くのブログで紹介されていますので、曲順にさらっとコメントしてみます。 オープニングの「Gypsy Lady」は二人のハモりが爽快なアップナンバー。 彼らの魅力が1曲目から凝縮されています。 気品あるミディアム・バラード「How In Love Am I ?」、中期ビートルズ的な「Astral Plane Ride」と「You’re Gonna Know」はサイケでドリーミーなテイストがたまりません。 タイトル曲の「Strive, Seek, Find」は平凡なロックですが、この曲の後半のインスト部分は B 面 1 曲目にリプライズのような形で引き継がれます。 これはちょっとしたアイディアですね。 
  B 面はその「Strive, Seek, Find」につづいて、アルバムを代表する美しいバラード「Grandfathers」です。 つづく「Run For Your Life」はいまひとつのアップナンバーなのですが、「(I Live In A) World Of Fantasy」は見事なバラード。 Sneeky Pete のペダルが空に舞い上がるかのようです。 B 面は交互に良し悪しという感じで「Fantasy Park」は凡庸なロック。 彼らの個性は埋没してしまっています。 ラストの「Dream For A Love」は希望を感じさせるミディアムな佳作です。

 こうしてアルバムを通して聴くと個々の楽曲のクオリティを再確認しました。 クレジットでは Ray Burton による曲のほうが多いようですが、彼は Helen Reddy のヒット曲「I Am Woman」などソングライターとしても活躍しています。 公式ページもありましたので、興味のある方は覗いてみてください。 もう一人の Gino Cunico はその後に 2 枚のソロをリリースし、とくに Arista からリリースされた 1976 年の同名アルバムはプリ AOR ファンから絶大な支持を得ています。

  では、最後に Family Production の品番について触れておきましょう。 FPS品番は 2700 からスタートするのですが、その FPS2700 は Billy Joel のファーストアルバムです。 後に Billy が Columbia から再デビューした際に、原盤ごと Columbia に買い取られて再発されたというエピソードがあります。  2702 はユニークなジャケットで有名な Mama Lion 、2703 はこれまたファンの多いSpooner Oldham 、2705 は Peter Anders といった具合です。 2708 はすでに紹介した Sleepy Hollow がいますが、この FPS 品番は 2713 までしか確認できていません。
  一方の PAS 品番は、Paramount 本体にも使用されており、6000 番台には、Karen Dalton(6008)、John Herald(6043)、Milkwood(6046) といった名盤が名を連ねています。 今日紹介した Burton & Cunico は PAS 6013 ということで初期の作品となりますが、このアルバムが FPS 品番で発売されなかった理由まではわかりませんでした。



■Burton & Cunico / Strive, Seek, Find■

Side-1
Gypsy Lady
How In Love Am I ?
Astral Plane Ride
You’re Gonna Know
Strive, Seek, Find

Side-2
Strive, Seek, Find
Grandfathers
Run For Your Life
(I Live In A) World Of Fantasy
Fantasy Park
Dream For A Love

Produced and directed by Artie Ripp
Co-production and Sound by Bob Hughes
Recorded at record Plant West

Vocals and acoustic guitars on all tracks : Ray Burton & Gino Cunico
Drums on all tracks : Rhys Clark

bass, electric guitar: Don Evans
steel Guitar : Sneeky Pete
organ, electric guitar : Ray Burton
piano : Steve Feldman , Bob Hughes
celeste : Bob Hughes
Congas : Steve Feldman

Family Production PAS 6013