昨日は一日悶々とした気分で過ごした。
なぎが帰って来て、顔を見て安心して「帰って来たら話そう。」という
気分はとりあえず落ち着いて。
だけどその後、なぎがネットで調べ物をして、これからの生活で
必要なものや、私の欲しいものの確認を細かく始めると…
私の心はまた沈んでいった。
離職票が届いてない。何も進んでない。
何か一つでも手続き上の事が済まないと落ち着かない。
なぎが私がこちらに来て、不自由のないように、不安にならないように
気遣って色々しようとしてくれてるのは分かる。
だけどそうされればされる程、心が追いつかなくなる時がある。
なぎにこの気持ちを伝えようと思った。けど言葉がうまく出てこなかった。
そういう時、たいてい自分の中にためてしまうので何も話さなくなって
なぎには「不機嫌な人」としか写らなくなる。
ようやくベッドの中で言いかけたんだけど、なぎはもうほとんど眠ってて…
聞いてるのか聞いてないのかわからない状態。
それなら自分の部屋に戻ってよと出て行ってもらって。
朝起きて(というより、なぎが寝坊してたので私が起こした)
多少気まずいながらも少しずつ自分の気持ちを話して。
なぎは
確かにバレたらどうしようという不安に陥るのも理解できるけど、
だからってバレて何か変わるのか? 地元に帰りたいの?
心配するのは決して悪い事ではない。
問題が起こった時にこう対処しようというある程度の方向性を
見出しておくのはいいことだと思う。
けれどその事が重荷になり過ぎてしんどくなって、
私たちの関係までおかしくなるのは賢明な事ではない。
そんな感じの事を言った。
私はこんな時、
「なぎには絶縁になったらどうしようと思う人がいないからやよ。」なんて
ひどい言葉をなぎに言ってしまいそうになる。
なぎは何も悪くない。
たまたまご両親が亡くなっているだけで、
なぎはお父さんにもお母さんにももっと生きていて欲しかったのだから。
なぎが
「大丈夫よ。あるもちゃんはいつも言うやん、
『もう打つ手がないとこまで頑張って
それでもどうしようもなければ死んだらええやん』って。
それくらい軽く考えようよ。逃げるのはいつでも出来るさ~。」と言い、
私に軽くキスをして出勤して行った。
なぎは命には敏感な人だからこのような言葉は普段は絶対に口にしない。
そんなに私は切羽詰った顔をしていたんだろうか。
なぎが出勤した後、本を読んだりした。
けど目に入るのは時計ばかり。
やっぱり我慢できなかった。家に電話した。
母が出て、離職票は昨日送ったとの事。
こちらでどうしているか少し聞かれて、まだ荷物で取りに行きたい物が
あるから、部屋は触らないで欲しい事を伝えた。
何となく早く電話を切りたそうな雰囲気を感じたけど
それは多分私が家を出る前日の喧嘩で、
「『親離れ』できてないってしつこく言うけどね、そうやって子供の事に
細かく干渉してくるあなたこそ『子離れ』できてない証拠なんやないの?」
それが図星だったからバツが悪いのだろうと思うことにした。
それからほどなくして離職票が届いた。
このままずっとなぎと居続ければいずれこの問題は再燃する…
というか、常に頭に置いておかねばならない懸念材料だ。
だけど、今は荷物を取りに行くことを先に考えよう。
部屋はそのままにしておいてと頼んだのだから。