入試を来週に控えたある日曜日、また先生の家にヒアリングの
練習に行った。
文法とか英作の総仕上げもあったしね。
でも何かあんまりできなかったんやよね。
もしかしたら先生が難しいやつを試してたのかもしれないけど…
んで帰る時の玄関先でのこと。
先生のお母さんも、もうすっかり私の事を可愛がってくれる
ようになってたから
「どないよあるもちゃん、いけそうか?」って聞いてきたの。
そしたら先生。
「あかんあかん、こいつ、すっとこあかんで。」って…
ものすご~~~~~くショックで、帰りのバスで泣いた覚えが。
だって師匠の言葉一つを頼りに、参考書2冊と手紙のやりとりだけで
10ヶ月やってきたのに…そんな…
(私立2校に絞っていて、第二志望の受験が先で、翌週に本命の試験だったの)
そして、まず一つ目の試験の前日。
ポストに一通の手紙が。
「Dearest,Almo,
いよいよ試験日が近づいてきたけれど、私は大丈夫だと思います。
私はほとんど手伝ってあげられなかったけど、随分、力がついていると
最近のあなたを見ていて感じます。ヒアリングも結構できているし、あとは
全力を出してくるのみですね。とにかくのんびり受けておいで。
万一だめだったとしても (縁起でもないか…)
一般で必ず合格するよう特訓してあげますから。
同封したお守りは、今まで手伝ってあげられなかった分のささやかな
代償の気持ちと合格を祈る私のあふれんばかりの心です。
ネックレスというのは私もあまり気に入らないのですが、ポケットにでも
しのばせて行って下さい。
とにかく、風邪などひかぬよう体調を整えて行ってらっしゃい。
それではまた日曜日に。
待ってるからね。」
この手紙を読んで、泣いた…。
先生はちゃんと私の実力を見ててくれたんだと。
あの時、あんな言葉を言ったのは、私にハッパをかけるつもり
だったのだとわかった。
この手紙は今でも時々出しては読み返すの。
先生とはその後も何通も手紙をやりとりしたのだけど、この手紙は
その中でも特別な一通なの。
本当に素晴らしい先生と出会ったなって。