まずは小噺風に。
どこかの誰かさんが。
「投票っていってもなぁ」
と呟いていたら
「うーん。難しいことじゃないと思うけれどねぇ?」
といきなり後ろから声がしたので振り向いたら…
喋るナマケモノがいた。
「なんでナマケモノ」
「まあまあ、そこは気にしてもしょうがないよ。選挙の投票で困っているんだよね?」
「ああ、選挙カーがうるさくてうざい。行かないか、白票でもいれるかと」
「それはやめた方が良いねぇ」
「なんで?」
「白票も投票に行かないのも同じ事だからさ」
「何で?」
「やったことだけがこの世に残るんだよ」
とどこかのゴブリンスレイヤーみたいなことをナマケモノが言う。
「選挙の投票ってのは誰かを選んで投票をする。これ以外はみんな「やってない」んだ。だから何も残らない」
なるほどと思えるが。
「じゃあ、どうやって選べってんだよ?」
ナマケモノが顎のあたりをポリポリと掻いてから。
「簡単な見分け方があるよ」
「あんの!」
あるあるという顔でナマケモノが頷く。
「まず、その人やその人の仲間たちが何言っているかは置いておいていい。どうせ、選挙の時だけの口約束みたいなもんだから」
ちょっとあんまり過ぎないか?という顔で聞いていると。
「票を入れてもらうためのセールストークだもん。メガ盛りより盛っているから。聞くだけ無駄位でちょうど良いよ」
一理あるかもと思いつつも。
「じゃあ、何で選ぶんだよ」
ナマケモノがこちらの言葉を聞いて微笑んだような気がした。
「1つ目はね。その人が「今俺の財布にあるなけなしの金を預けて大丈夫な人なのか?」と考えて見てみれば良いんだよ」
「…それなら解りそうだなぁ。それだけ?」
「もう一つあるよ」
「どんなの?」
「その人が、ご近所さんや友達だったら?
或いは仕事で上司だったり、部下だったり、仲間だったらしたら。
自分がその人を受け入れられるか?」
ちょうどどピンクの選挙カーの上でバレリーナの格好したおっさんの候補者がやかましいくらい喋りながら通り過ぎていった。
「例えば、あの人だったらどう?」
「無理!」
答えてからあれっと気がついた。
「ね、難しくないでしょ」
「あー、たしかにそうかも知れない。だけど、そういうのがいなかったらどうすれば良いんだ?」
「その場合は、そういうのに一番近い人を選べばいいんだ」
「それで良いのか?」
「良いの。クソみたいだけどクソじゃないのと、本物のクソのどっちかを選ばないといけないならどっち選ぶ?」
「そりゃあ、クソじゃないほうだわなぁ」
「つまりそういうこと」
ナマケモノはそう答えてから手をふって…。
眼の前からフッと消えてしまった。
「なるほど…。まあ、それなら選べるわなぁ」
と投票に行くことを決めた誰かさんであった。
この小噺があなたの一票を「やったから(選んで投票したから結果が)この世に残る」ものとしてくれることを祈る。
・初めての状況での衆院選である。
2024年衆院選は今までと大きく違っている点がある。
池田大作氏が逝去した後の初めての衆院選であるということ。
これは2012年12月の総選挙で自民党が公明党との連立で政権を奪還してから初めての状況だ。
1964年(昭和39年)に創価学会から公明政治連盟が切り離されて公明党が誕生した。
2012年の政権奪還後、国土交通大臣のポストは公明党のものとなって、自民党には戻っていない。
公明党にとって「集票マシン」としての旨味が大きいとか色々理由があるが。
確かな事は「もし、自民党が奪還しようとするなら連立解消も辞さない」という事だ。
だが、それも公明党が連立の一角を占めるだけの力を保てるか?で違ってくる。
池田大作という人は「二代目のカリスマ」であった。この時点で十分稀有なのだ。
で、その稀有なカリスマがいなくなった後に公明党がどうなるか?
新宗教は何れも「信徒の高齢化」と無茶な集金による次の世代の反発と離反を招いて崩壊の過程にある。
明確に「名誉会長」亡き後の公明党としての初の国政選挙なのだ。
自分達だけでも手一杯になるかもしれないのに、自民党の支援ができるか?という情勢だろう。
逆に言うと自民党は
「公明党の支援抜きでどこまで政権維持に必要な議席数を取る為に、何をしなければならないのか?」
をこの選挙でできれば突き止めたいという事情がある。
で、当然勝てない可能性が高い。となると「確実に負ける選挙で首を差し出す為の大将」が必要になる。
そして、この大将につけるのに丁度良いのがいた。
安倍元首相や他の面子の背中を撃ちまくっていた癖に、総理大臣になりたいという厚顔無恥で誰も犠牲にしても困らない男が。
石破総裁誕生の背景はこんなところではないかなと思う。高市女史は何と言うか、舌禍を招きやすい軽率さがある。
それに、首を差し出す為の大将として使い潰して良い人材ではない。
・岸田氏再登板はあり得るか?
個人的にはないだろうなと思う。元々、岸田氏の党内勢力は強くない。
そこに「故安倍元首相がやめさせた不記載を、いなくなった途端に復活させた五人衆」と「それを止めなかった安倍派一同」にしっかり詰め腹切らせるために派閥解散にした。
これだけやって次の総裁、総理大臣としての基盤が得られるか?
あり得るとしたら石破氏が総選挙での責任を取って総裁を降り、総理大臣も同時に降りた場合だ。
この時に次の総裁選までの「ワンポイントリリーフ」というならあり得るだろう。
元首相で元総裁だからおかしくはない。
石破氏にとって一番痛烈なのは彼の選挙区「鳥取一区で落選」して降りる事だろうけれど。
何しろ、比例救済がないから小選挙区で落ちたら自動的に無職である。
日本は「議院内閣制」だから「国会議員でない総理大臣」は構造上不可能だし、バッジがない人に総裁をまかせるほど自民党は甘くない。
個人的に今回の石破総裁誕生は「自民党内の党内立憲民主党」の処理の為ではないかなと思えている。
石破茂氏、村上誠一郎氏等の「安倍政権以来、政権の背中を撃ってきた人達」を叩き出すためかもなぁと思えてくる。
正直言って今回の衆院選は候補者が三種類しかいない。
自民党の「うちの先生」達(公明党もギリギリこの枠かも知れない)
立憲民主党、共産党等の「活動家崩れかパヨク」達
(「ねぇわ新鮮組」じゃなかった「れいわ新選組」も最低ラインのパヨクであるのでこちらに入れておく。ぜひコイツラには議席無しになって欲しい)
日本保守党とか参政党等の「限界さん」達
「うちの先生」という社会人の枠に含まれる人達が自民党にしかいないのだ。
・高市総理はありえるか?
ありえるが、この選挙後では無いと私は考える。
この総選挙後の政権も石破氏と同様に「火中の栗を沢山拾わないといけない」からだ。
彼女には舌禍を招きやすい軽率さがある。舌禍で政治生命を失った政治家はとても多い。
そういう意味では高市女史は危なっかしくて任せられないからだ。
勝利は料理に例えるなら「じっくり冷まして美味しくなる料理」なのだ。
しっかり待つべき時に待ち、黙るべき時に黙って黙らないで良い時を待てる、舌禍を招かない用心深さが無いと首相職は無理だろう。
少なくとも、高市総理の目は「高市女史に火中の栗を拾わせても大丈夫な状況」になるまで無いと思う。
その目がない場合は多分、コバホークの愛称の小林氏等への世代交代となるだろう。他にもいるかも知れないが。
とまあ、私の見解はこんなところである。
参政党、日本保守党等は致命的な欠陥がある。
「憤りて起った」のなら次の段階で「憤りを捨てる」事が必要なのだ。
「憤る兵で勝利は得られない」から。
そして「怒りは共有されない」という事実を受け入れないといけないから。
「憤りを捨てて勝つ」事ができないならどちらにしろ泡沫で終わる。
後、個人的には「岩手3区」に注目している。
前回の衆院選で「小沢一郎」が小選挙区で落選し、比例救済されたからだ。
これは「岩手の皆さん。ありがとう」と今も言いたい。
だから、今回も小選挙区でしっかりと「小沢一郎」を落選させ、比例救済も無くバッジ無しにして頂きたい。
こんな光景があったら良いなぁと思う。
自民党の前職「藤原崇」氏の応援に小沢一郎に三行半突きつけた妻子が応援に駆けつけて
「三行半を叩きつけて当然なクソであるから、あれを岩手の先生にしないでください」
と前職を応援し。
危機感を感じた小沢一郎の今の愛人が応援に駆けつけて。
某巨大掲示板の「修羅場板」に特別なスレが林立するさまを…。
きっと歴史に残るワクテカな状況になるだろう。