向かう前にサジェストで、日本人の女性から電話。
さきほど電話があった外国人の男性は知り合いで、住所をちゃんと伝えたのか確認でした。
ご本人は埼玉在住ですぐに向かえないので、
誰か助けてくれる人はいないか、というお話でした。
猫の写真を送っていただきました。
かなり厳しい状態だと、一目でわかりました。
午後4時前くらいに到着。
横たわっている猫の呼吸はまだありますが、意識はありません。
陰部から多少の出血あり。
目立った外傷はなく、体もしっかりして大きい子でした。
眼は見開いたままで、眼球の動きはありません。
わずかにお腹が上下して、まだ息があることはわかります。
レントゲン検査で、骨折は無し。
膀胱も中に浮遊物のような濁りはあるが、破裂はしていない。
体温が測れないくらいに下がっていて。
酸素を補給しながら、点滴のルート確保。
手からは無理。脈も弱くて血管が浮き上がってこない。
かろうじてまだ動いている心臓。
ホットマットと湯たんぽで体を温めながら。
一縷の奇跡を願いますが、厳しい状態。
肺に酸素を送るために呼吸器の挿管。
心電図を取り付ける。
足の血管から点滴のルート確保。
出来ることをやっていただきました。
そういえば、
10年以上前に、道路に横たわっている猫を保護して、
同じ病院に連れてきたことがありました。
車に撥ねられてから時間が経過していたのか、
体温も低下していて、とうとう心臓も止まった。
心臓マッサージと保温で、まさかの一命をとりとめて。
その後、その猫の保護主さんが見つかって、生きてお返しすることができたのです。
このキジ白の猫さん・・・
とうとう心臓が止まって、心臓マッサージも続けてくださいましたが、
戻ってくることはありませんでした。
去勢済のオス、耳カットなし。
推定5歳くらいか。
足立区龍田町8ー× から保護。
翌日、病院から火葬に送っていただくことにしました。
仮の名前:タツタ
外で暮らす猫たちは、
事故やケガ、病気などで、人知れず、亡くなることもあります。
たまたま発見されて、もし手当が間に合えば助かることもありますが・・
聞くとこの子は、朝10時くらいからフラフラしながらこの場所にいたそうです。
もっと早いレスキューが出来れば、もしかして助かったかもしれません。
でも仕事中の外国人の男性は、自ら動いて病院に連れていくことも出来ず、
持ち場を離れることも出来ず、やっと知り合いの方に助けを求めたのでしょう。
助けたいというお気持ち、ありがとうございました。
主役が二人
(負傷動物等の発見者の通報措置)
第三十六条 道路、公園、広場その他の公共の場所において、疾病にかかり、若しくは負傷した犬、猫等の動物又は犬、猫等の動物の死体を発見した者は、速やかに、その所有者が判明しているときは所有者に、その所有者が判明しないときは都道府県知事等に通報するように努めなければならない。
2 都道府県等は、前項の規定による通報があつたときは、その動物又はその動物の死体を収容しなければならない。
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